第2話 : 秋葉温梨湯にて ( 5 )




 叔母オバ鬱憤ウップンを車椅子の背で受け流す彼女は、汗の引いた肌に下着を着けるべく、テノヒラで首筋の水滴を丁寧に押さえていく。


 まず、動かない脚を左右一つづつソロえ、両つま先にショーツをチョコンと引っ掛けると、そのままグゥと下肢に沿って手繰タグり寄せる。

 それを、スカート状のバスタオルの中へと収納したのち、座った姿勢で交互に腰を浮かしながら、若く張りのある肉をオオう。


 諸肌モロハダを脱ぐとは、この事だろう…。


 躊躇チュウチョなくバスタオルをパッと外すと、薄紅を刺し、ほど良く隆起する木綿モメンの花 。


 そこを、一双イッソウ羽衣ハゴロモで優しくマトう。



 彼女は背中の肩ひもに親指を通しスゥと運ぶと、パチリ正面で弾く。






 この秋葉に現在も鎮座する

『伊熊花笠神社』のお話は、

 当小説『五章:憤怒・第六話:

 秋葉七不思議 古井戸の怪』において、

 婦人警官『タチバナ 京子』を主人公に迎え、後日読者の方々に再び、お目に掛ける事と相成ります。







 ええそうね …。


 本当に残念だわ。 今回の事件も、

『七つのクギ』の手掛かりは掴め無かったわね …


 肩を落としながら、エリーが応える。


 彼女達が話す ″ ″ とは …





 メイっ子は、ロッカーの中から大きめの白いYシャツを取り出し、中央のボタンを一つ、二つ止めるだけで、ハダけたそこからは、愛いらしい趣味が、こちらをノゾいている。




 気にかかる事? 今件で!? 何かあったの …? ええ… 知ってるわよ。あの丘の上の病院でしょう? あっそうそう!!

『聖リオナ付属総合病院』って言ったわね。 そこで、牧師が奇妙な施術?

 アヤさんのをねぇ…。 うぅぅん … なるほど不自然ねぇ… わかったわ… 私の方も、独自のルートで探ってみる価値が有りそうね!!


 自室に戻りかけたメイっ子は、フト思い出した様に車輪を止め振り返り、エリーに打ち明ける。


 あと、もう一つ? あらっ … には関係が無いの?




「 えっ!?


 の ″ 500万円 ″…!?



 なに … それ …


 …??? 」




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