第2話 : 秋葉温梨湯にて ( 4 )
しかし、彼の執拗な隠ぺい努力にも拘わらず、その後、リコの妊娠の事実を雑誌社にスッパ抜かれると、 そこに加え、テレビの生放送で、殺害したはずの彼女が取材を受ける姿を確認するに
状況理解が全く出来ない彼であったが、同時に強い病的衝動が逃走本能を呼び覚ます。それは肝を潰し、
何ですって!? 大胆にも、自分のコンサートに呼び寄せておいて、同じ方法で犯行を …
でっ? 今度は
そいつ!!とんでもない悪党ね!!
怒りの余り、彼女は、お金を釣り銭箱に投げ入れる。
「その後の事情聴取から、リコさんは、神社の古井戸から発見されたの?」
髪を乾かす
「ええっ!!それは
その声の大きさに、脱衣場の女性客が皆、驚いて
ユウスケの供述通り古井戸の底から、吉永リコの遺体は発見された。 以下、調査書の内容である。
捜査官が現場の古井戸の奥へと入り確認すると、底無しと言うのは、あくまでも噂で、実際は迷路の様に入り組んだ、大きな下水道へと
だが、その遺体損傷の激しさが問題となる。リコの
ユウスケは、この遺体に加えられた執拗な損傷に対し、自身の関与を全面的に否定したが、弁護士側のヤメ検先生は、この調査事実を逆手に取り、彼の精神喪失による刑事責任能力の適否を裁判所に請求。それにより、検察側は専門医師の精神鑑定を待つ為、起訴は当分見送りと成る。
「 ちょっと!!何なの?まさか、この
更に
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