第2話 : 秋葉温梨湯にて ( 3 )




 が大きいほど、掴み得るが計り知れないと言うではないか!! 俺は大きな対価を掴む!!その為には、全ての過去を根刮ネコソぎ抹消するのだ!!


 都民の日、リコが訪れたオリ、口論の様な形で言い争ってしまったが、何とか落ち着かせる口実を作り、睡眠導入剤を秘密裏に入れたジュースを彼女に飲ませる。


 程なく、意識を無くした彼女を、キャリーバッグに詰め込み、深夜、車にて秋葉5丁目に鎮座する


伊熊花笠イクマハナガサ神社』へと運んだ。


 この神社の古井戸は底なしと、以前からまことしやかに伝わっている。


 彼はの頃より遊び慣れた秋葉周辺地理の事情に詳しかった。

 その為、彼女を躊躇なくへと投げ込んでしまう。


 万が一、意識を戻して助けを求めても、この厚い鉄板で覆っておけば、タダでさえビルに挟まれ、住民以外訪れる事は滅多に無い当神社では、声さえ届くはずが無い。


 これで全てを深い底なしの井戸へと沈めてやった。勿論、俺の過去、諸共モロトモだ!!


 ああ… ガキの頃からズッと感じている、この迫り来る快感!! マヌケな、おマワり達を出し抜いて時、全身にホトバシる、あのの高揚!!


 これだ!! これだぁ!!また、今回も逃げ切ってやったゾ!!


 ああ!!俺は、生きてる!!生きてる!!生きてるうぅぅ!!






 タケる彼のから、白濁ハクダクの泉が、ゆっくりと広がる。

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