第2話 : パパラッチ ( 2 )
彼の
彼女が少し
「おっと!! いけねぇ!! いけねぇ!!
ふぅぃぃ…。
姉さんの左側に立っちゃぁ、命が幾つあっても足りやしねぇやぁ 」
彼は、スンッと左後方へと飛び退くと、直ぐさま、勢いで落としてしまったハンチング帽を拾い直し、一度それで首元の冷や汗を
「あなた、離れていても、
現に、先日、スターライト・エクスプレス、ビルF1での、リコピン囲み取材時、レポーター桐島キャンベルに化けて、何食わぬ顔をして居たわ」
「姉さんも、お人が悪い!!バレてやんしたかぁ…。
いえね。 双子で姿、形が同じでも流石に匂いだけは違う。
そこら辺の能力は姉さんよりか上だと自負しておりやす。
そこで必要以上に近づいて、確認の為に
少女が、たたみ込む。
「で!! いつからなの?
姉妹の匂いが変わったのに気が付いたのは?」
問いに答えなければ、首と胴は離ればなれになるぞと、今度は無言のままグイと車輪が近づく。
「わっ!!分かりやした!!もそっと、もうそっと…離れて頂けやぁしねぇでやんすか? どうにも、首元がスウスウ冷たくていけねぇや」
少女が構えを解いたのを確認した処で、彼はフゥと胸を
「アッシも長生きはしてぇんで、正直に、お話しさせて頂きやす。
あれは、都民の日に、リコさんが、ユウスケのマンションに訪れていやした処を、こっちはスクープ写真に収める算段で、玄関先で待ち構えていやしたが、どうもそれっきりで、いくら待っても、リコさんは出て来やしねぇんでぇ…。
2 、3日張り込みやしたが、こりゃぁ上手く巻かれちまったのかと観念して、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます