第4話 サラダパン

 俺は自分が転生していることに、気づいた。


 それは何故か、鏡を見たからだ。


 俺が住んでいた王国でも、鏡の生産はされていた。


 俺は自分の顔にひどく自信をもっていたので、かなり驚いた。


 「なんだこの不細工な顔は!!」



 まぁ、そんなことはさておき、転生前のこの体の記憶は引き継がれたので、あまり苦労はしなくなった。



 まぁ、まぁ、そんなことはさておいて、俺は今からあるパンを買うために、スーパーに来ている。


 そのあるパンとは、『サラダパン』だ。


 たくあんパンとは、たくあんをマヨネーズであえて、それをコッペパンに詰めているパンだ。それがかなり美味しい。


 だが、この長浜市発祥のパンがかなり人気で、店に行くと必ずっていいほど無いのだ。


 だが、俺も一国の王。頭を使い、店員に聞いてみる。


 「すまない……たくあんパンは何処にあるんだ?」


 「はい? バイトの僕が知っているはずがないでしょ。早く帰れ~帰れ~」店員はアホみたいに歌い出した。私になんという侮辱だろうか。


 「ふざけるな!! 客になんたる侮辱だ。もう一度赤ん坊から出直せ」


 「いや、いや、僕は見た目はイケメン大学生。中身はにちゃいだから」


 何を言っているんだ?


 「とりあえず、サラダパンを出せ!!」


 「仕方がないな~なら一緒に探しましょう」


 店員はパンコーナに向かった。俺もそれに付いていく。


 「これですか?」店員が手にとったのはピザパンだ。 


 まぁ、まぁ、こんな間違いはいくらでもある。


 「これですか?」メロンパンを手にとった。


 まぁ、まぁ、まぁ、こんな間違いはいくらでもあるちゃーあるかもしれない。


 「これ……ですか?」店員が笑いながらたくあんを手に取った。


 「お前? ふざけているのか」


 「ふざけてましぇーん」



 後日、俺はつるやパンに買いにいった。初めからこうするべきだった。

 

 


 



 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る