16.「七転び八起き」

どう転んでも七転び八起き 七転八倒なお起き上がる

自力のみが実力と 他力などは認めぬと その癖なんの才覚もなく生きている


転ぶたび 列をなして食べ物を運ぶ蟻を見つけ 奮起する

起き上がるたび 聳え立つ山の頂を見据え 粉骨する


壁はなく ただ道が続くだけ その道に沿って草木が生っている

途中 雨に降られることもあれば 風に煽られることもある・・・


何度転んでも七転び八起き 七転八倒また起き上がる

生きていればこそと 死んでたまるかと その実なんの価値もない命である


転ばぬよう 杖の代わりとなるものを いつか拾って持つようになった

起き上がるため それを使うようになり いつしかなくてはならないものとなった


(壁はない ただ起伏があるだけだ でもこの先には何が待っている?

嗚呼 道のりはまだ遠い けれども行かねばならない 止まってはならない・・・)

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