2.慟哭
人の死を想像しては 一人悲しみに明け暮れる
惨たらしい 凄惨な 涙一つ出ないような死を連想し 一人慟哭する
簡単に死ぬ人の命に重さなどあるのかしらんと 想像の中で幾度も人を殺す
その度に嗚咽する 瓦礫に埋めた人の手を取り
その度に歔欷する 顳顬を撃ち抜いた人の顔に触れ
人はいつかきっと死ぬのだから もう泣いては駄目なのだ
悲しいばかりが人生ではないと 知己と出会い 思い知ったではないか・・・
それならばと 堰を切ったように己の死を想像し出す
悲しみに暮れる間もなく あの死を連想し 独り慟哭する
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます