第27話 決勝 2
『どういうことだ?お互い何か言葉を交わすと攻撃をやめ、距離を取りました』
『膠着状態が続いてため、それを脱するために何かお互いに決め事でもしたのでしょうか?』
そんな実況がされる中、レイは詠唱を始めた。
『ここで、レイが魔法の詠唱を始めました!しかし、エクスは今までのように妨害をする様子がありません!』
『やはり、何か決め事をしていたようです!』
しかし、その実況はレイの詠唱が進むたび少しずつ焦り始めた。
『この魔法は———』
「レイ!今すぐその魔法の詠唱を破棄しなさい!」
実況を遮るように実況席とは別のところからそんなレイに向かって魔法を止めるように言う声が聞こえたがレイは魔法を止める様子はなかった。
そして、エクスはその声を聞いてその魔法がやばいものであることを悟った。しかし、ここで妨害をするのは負けたような気がしたため、エクスは何もすることなく、その魔法に対して防げるように防御を固めた。
「レイ!その魔法を放ったらあなたは失格になるんですよ!」
その言葉に一瞬レイは戸惑いを見せたが、結局詠唱を止めることはなかった。ここで魔法を止めて、今まで通りの試合を続けて行けば、レイは自分が負けることは分かっていた。なら、失格になってでもここでエクスを倒すことをレイは選んだ。
そして、周りの静止も届くことはなく、レイの詠唱が終わってしまった。
「———!!フラムプロード!!」
レイのその言葉とともに炎と爆発がエクスを包んだ。
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