第15悪 必要とされなかった女の人生(暗殺編)
あの後四神は、
自分の家へ、たどり着くまで大変だったのだ。
その翌日、自分は今教室に居るが、どうも早く来てしまったらしい。
どうやら、まだ誰も来てないようだ。
まあ、当たり前と言えばそうで、こんな朝早くくるのは自分くらいだろう。
でも、しょうがない。
あの夜は、寝てはいたが興奮が押さえきれなくて、すぐに起きてしまったから。
何時もより、一時間早く起きてしまったが、やることがない。
しかたがないので、すぐ家へ出て時間でも潰そうと思ったが、店が何処も開いていなかった。
それで、直接学校へ行くことしか出来なかったのだから。
「あ~早く来ちゃたなぁ~」
愚痴を呟く。
一時間後くらい経ったら、教室のドアが開く音がして誰かが入ってきた。
四神と晴が、入ってきたようだ。
四神は、尋常ではなく疲れていた。
まあ、いつも寝ていたりはしていたが、何時にも増さしてダルそうで眠たそうな感じはしていたが。
一応、そんな四神に話を聞いてみる。
本当は、そんなこと聞く必要はないのだが、何かそのせいで面倒な事を起こされると困ると思って、本位ではない。
特に、四神我流と言う男は、問題行為ばかり起こして他人に当たり、嫌な言動ばかりいうし正直もう関わるのは面倒だ。
だけど、最近あの男のことが気になる。
それは、四神を好きとかではない、本当にそうだ!
そうに決まっている!
絶対あり得ない!
「どうしたんですか? 四神さん!」
私が言うと、四神は重い目を開けて、何とか口を動かして、目が半開きになりぎらもどうにか返答する。
「あの後、あのクソガキに振り回されて。寝てねぇんだ……しかも、朝俺を起こすために包丁を突き付けて起こすわ。引っ付いて離れなくて、まくのに散々苦労したんだよ……」
その目は、何時にも増して目が死んでいただけではなく、ずっと下を向いていて表情は暗く。
いつもみたいに、口汚く私を罵る気力すらない。
実に、大変な状態とみてとれた。
そうこう、しているうちに皆が教室に入ってくる。
だが、男子も女子もこそこそと話しているだけで何も言ってはこなかった。
チャイムが鳴り、授業が始り先生が入ってきても、皆はお喋りをするのを止めない。
「授業を始める……前に! 新任の先生と転校生を紹介する」
先生が、必死に皆を盛り上げようとする。
そんな中、皆はあまり喜んではいなかった。
それもそのはず。
私達のクラスの転校生には、ろくなのが居ないからだ。
この前は、晴れさんだったから良かったみたいだが……正直、私は疲れるからよくなかったが。
その前は、最悪で堅石とか言うスケベ男。
更に、その前の四神は暴れまくりキレたら手がつけられない、問題児ばかりだからだ。
こんな、最低最悪なメンバーだったから、期待出来ないのは正直言って、その気持ちは良く分かる。
その後堅石が、こっそり教室の後ろのドアから入ってきた。
男子達を盛り上がるが、女子はそれと比例して、冷たい目で堅石達男子スケベ軍団を軽蔑的な目で見る。
「堅石さん! 今日もあの写真見せてくれんですか!」
「静かにしろよ……見つかるだろ……」
し~と人指し指を、縦に立ててニヤと笑う。
それと同時に、女子達はドン引きし、顔がひきつっていた。
その時先生が、ギリギリに来た堅石を注意する。
「堅石君遅刻は、いけないよ!」
「すみません、次から気を付けますのでご勘弁を……」
堅石は、浸すら手を合わせて懇願するように、誤り倒す。
先生が堅石を叱り終えて、漸く本題の転校生と新任の先生を呼ぶことに。
「入ってきてください」
入ってきたのは、如何にも大人の女性と言う感じの紫の色の髪をした人で。眼鏡をかけていて、胸がでかく谷間が見える服を着ていて、この神聖の学舎にふさわしくない。
スカートの丈は、短かいし。
とてもじゃないが、先生がする格好ではない。
更に息が荒く、余計にエロさが極まり凄かった。
これが、まかり通るのは私も可笑しいと思いながらも、大人の事情だと思ってそのことは何も言わなかった。
「みんな~、ああん!私の名前は
あんあんあんあん五月蝿いな~と、私が思うもクラスの男子は、先生に釘付けになる。
視線を、ほとんどの男子はそらそうとしない。
思春期の男子って、こういうものかと理解はしたが、ここまであからさまな、様子を見ると自重はしてほしいと思ったが。
しかも、興奮して鼻血を出す人も続出する始末、そんな男をみかねてか、男子って~と呟くクラスの女子。
「先生! クラスの奴らをむやみやたらに、挑発しないように!」
「ああああん! 申し訳ありません~皆もだ・め・だ・ぞ」
いや、『あなた全然反省してないでしょ』と思うも、その声全く届かず話が進められる。
担任の先生は、正直言って呆れて溜め息をはぁ~と漏らしていた。
先生の、苦労がかいまみえた瞬間だった思う。
「放課後保険室に行くぞー!」
「おー!」
「保険の先生のエロい……治療……」
堅石のニヤニヤ顔が気持ち悪く、クラスの男子達は盛り上がり喜んいたが、女子はと言うとドン引きしていた。
そんな姿の、男子達をどうにかなだめて、担任の先生はことを収める。
「皆! 静かに! 転校生君、入ってきて!」
その瞬間、目を疑った。
なんと入ってきたのは、昨日戦ったロボット男であったから。
それは、そうだ。
だって、あんな死闘を繰り広げた後だから。
「今日から、皆と一緒に学校生活を共にする。
「
そう言い、終えた瞬間。
女子達はキャーと言う、奇声をあげる。
それが、教室中に響き渡る。
私は、五月蝿くて思わず手で耳の穴を塞ぐように手を当てる。
まあ、確かに良く見れば顔は整っている、イケメンだ。
綺麗な首ぐらい長さの髪、綺麗な二重でぱっちりした目そして鼻は、しゅっとしていてしかも高身長だ。
だからと言って、こんな中身も知らなくて外見を見て判断する女子達の薄っぺさに、ホトホト呆れるしかない。
私達が、こいつのせいでどんだけ苦労したか分からない癖に、人を語るとかこのクラスメイト達は、ちゃんとした視点で人を見てないなと。
きっと、こう言う人達がホストやアイドルなどに貢いで人をストーキングするのだろう。
そう思うと、憐れだな~としか言えない。
「かっこいいよね~」
「そうそう! 如何にも、王子様って感じ~」
その中男子は、ブーイングの嵐。
まあ鉄也に、嫉妬していたのだが、無理もない。
だが、そんなをことしたとしても、自分の評価は上がらないのに、良くやるよとは思うが。
「ああああ!!!」
「あいつムカツク!」
「転校生の癖に!」
「なんでぇ! あいつは、モテるんだよ! 不公平だろ!」
正直最後に、言っている堅石に関しては当然だろと思う。
あんな最低最悪な自己紹介をしたのだから、あれで印象良かったらそっちの方が可笑しいだろうと。
だけども、本人は全く自覚がないようだ。
そんなことをやっていると、チャイムが鳴り授業が終わり放課後になる。
男子は、チャイムが鳴り終えると、急いで保険室の方へ向かって行く。
堅石の姿も、なかった。
クラスに居る女子のほとんどが、器械鉄矢の周りに集まって、質問責めをしていた。
「器械君ってどこの学校から来たの?」
「普段どんな事をしているの?」
普段の生活の事や、私生活について気になるらしい。
クラスの女子達は、イケメンの鉄也にずっと付きっきりでいた。
「四神さん! あの人どうしたんですか? 前と全然違うじゃないですか!?」
四神は、仕方なそうに面倒臭そうに渋々答え始める。
「あ~あれか……あいつの中にあった記憶装置の役割りを、果たすソフトを代えただけだ。詳しくはエロ神かじじいに聞け、俺はよく知らん!」
そう言うと四神は、再び寝ようとしていた。
だが、私がそんな四神を起こし、保健室に行こうを提案する。
「行きましょうよ! あの毒蝮とか言う先生の所へ」
「しょうがねぇなぁ~」
私と四神は、一緒に行くのだが晴は何か用事を思い出したのか、別れて行動するようだ。
「私は、別の用事がありますから。お二人で行って来てください」
ペコリと礼儀正しく、姿勢よく頭を軽く下げてお辞儀をし、晴れは何処かに行ってしまった。
「あの人、本当礼儀正しいですよね! あなたと違って!」
「まあ、そう思えるのはお前が外見でしか、人を判断してない証拠だ……もう少し人を見る目でも養うんだな!」
「どう言うことですか!?」
私は、質問するもはぁ~と深い溜め息をし、それ以外四神は何も言わない。
そんな、四神の対応に納得がいかないが、とりあえず保健室の方へと歩いて向かう。
暫く歩くと保健室に着く。
だが、廊下には男子達が長蛇の列を作って並んでいる。
その中を四神は、掻き分けながら部屋の中に入っていく。
「どけどけどけ!」
明らかに、自己中心的で皆は迷惑していたと思うが、お構い無しで。
その中には、多数の男子生徒と堅石などがおり、毒蝮先生と笑顔でお喋りをしていた。
「毒蝮先生! 今度一緒にお茶でもしませんか!」
「俺が先に誘ったんだぞ!」
男子達は、今度紫を取り合いになって喧嘩をし始めた。
そんな時、堅石が口を開き、なんとかそな場を収めようとする。
「まあまあまあ!! 紫ちゃん困ってるから、お前ら止めろよな!」
堅石の割には、まともな事を言うなぁ~と関心したのもつかの間……またこの人はナンパまがいのことをやらかす。
「俺が先に、デートに行くんだ!!」
やはり、堅石はスケベでエッチな事しか頭にない駄目な男だな~と、呆れて溜め息が出る。
そもそも、紫自体何も響いてる様子がないので、全く相手にされてないのが分かるのに、哀れだなと。
「はぁ……」
「もちろん、雫ちゃんも好きだよ~」
「そんなこと聞いてませんよ!」
堅石は、やはりそう言うことしか、考えてないので私の呆れた表情も、わかってないようだ。
突然、四神が堅石の胸ぐらをつかみ持ち上げる。
「邪魔だー! どけぇ! この! エロバカやろうぉ!!」
そして、堅石を廊下の方に勢いよく投げ飛ばし『グハ!』と声を出して堅石は、壁に頭をぶつけて倒れて気絶した。
壁は、少し響きが入っていて、人間わざとはとても思えない。
「やり過ぎですよ! 流石に!」
「あいつが居たら、面倒だし。それに、あまり他の奴らには聞かれたくはないからな! 仕方なく、やったんだ! 仕方なく!」
なんでこの人、自分でやらかしてキレてるの…… 正直、意味が分からない。
そう思うも、それを言ったら四神は、また怒鳴ってきて暴言を吐いてきて、罵ってくるだけなので、気分が悪くなるので止めた。
周りを見ると男子達は、いつの間にか居なくなっており保健室に居るのは、私達だけとなっていた。
それもそうだ、あんな悲惨な目に遭った堅石を見れば恐がって逃げるのも当たり前だ。
そうじゃなくても、前科があるっていうのに……全くこの人は。
「それは、そうとそこの盛り女!」
「それは、流石に失礼ですよ!」
「良いわよ~なんか私にようかしら……ああん!……」
まず、あなたのその口癖について聞きたいと思う。
だがしかし、四神は完全に私の気持ちを無視し話しを進める。
明らかに、知っていてスルーしている。
「お前、あの堕天使の刺客とやらだろ……」
え~!
そんな馬鹿なことあるわけないない!
だって、こんな見るからにそれぽっい人が、そのようなバレちゃいけない、仕事をするとは到底思えない。
「そうよ」
「ですよね~ただの新任せんせ……えーと……どうゆうことなんですか、四神さん!」
「そんなもん分かるだろ! なんで分かんねぇ~んだよ!」
それは、分かるわけない。
そんな証拠ないしそれに……こんなあからさまでバレバレの人が、そうだと普通は思わないからである。
「説明してやる! まず、なんでこの女教師はこの学校に来たと思う」
「それは……先生がしたかったから……」
「それは、違う!」
「えー! だったら何だって言うのですか!」
「簡単な話しだ。その方が手っ取り早く俺等を始末できる為。後学校に居る方が怪しまれず潜入出来るし、何時でも、俺等を油断を誘えて殺せると言ったところだろう……まあ! 1番効率がよく、暗殺できるしな!」
紫は、その問いを聞いてニコッと笑い。
何故か、満面の笑みで四神と私を見る。
「ご名答よ……あなたなかなか、見る目あるじゃない。でも安心してばれちゃったから、暗殺出来ないわ……でもあなた達を始末することには、代わりはないわ……今日の夜待ってる……それと来なかったら、あなたの大切な人の情報は渡さないから」
「あいつは、何処にいるんだ! 言えよ!」
「それは、言えないわよ。大事な交渉材料ですもの……」
「分かった。じゃあこの地図の家まで来て、インターフォンを鳴らしてくれ」
良く見たら私の家の地図だった。
え~!
自分の家の、地図にすればいいのに~本当に自分勝手で人の気持ちを全然考えてないな~この人は。
正直言って、私の事ももう少しは気遣ってくれてもいいのに。
「ちょっと、ちょっと、ちょっと待ってください! なんで私の家に来てもらうんですか! あなたの、家でいいでしょ! 四神さん!」
「うんなもん! てめぇの家しかねぇじゃねぇか! 俺の家には、嫉妬で狂ったメスガキが居るんだからよ! こんな奴呼んだら、あのガキが何をするのか分からないだろうが!!」
「それは、そうですけど……」
私が反論するも、聞く耳も持ってはくれなかった。
しかたなく、私は四神に従うしか他ない。
何より、そう言う事になった方が面倒なのは分かるけど。
こう言う考えも、四神に似てきたのでそんな自分が嫌になってきた。
「それにだ。てめぇも俺の探している女の情報知りたいんだろ!?」
「まあ……そうですけど……」
確かにそうだ。
それが分からなければ、四神の性格が、ここまでひねくれた原因が分からないから、直すてだてもなくなる。
私は、四神をまともにさせて、更生させると言った目標が叶えられなくなるから、それは正直言って困る。
私が反論しなかったので、話しはスラスラと進められていく。
困惑しながら聞くも、どうにか出来るかは分からないので不安しかない。
どうやら、四神はいつの間にか紫と午後9時にとある場所を待ち合わせに約束をしたようだ。
「さっさと教室に帰るぞ!」
「待ってください! 四神さん!」
毒蝮は、私の家の地図を服の前の右胸ポケットに入れる。
「待ってるからねぇ……ああん!」
その、ああんを止めろと言おうとしたが、四神が保健室をでてく為、私は仕方なく何も言わず教室へと向かう。
正直、これ以上余計なことをしたら四神からガミガミ言われそうなので。
それから学校が終わり、家でゆくっりしていたが、四神が家に居るせいで落ち着かなかった。
「なんでいつも私の家に居るんですか!」
「許可とってあるんだから、別に良いだろうがぁ! あぁん!?」
「いや……そう言う、問題ではないですから……」
この人は、なんで自分勝手に物事を進めるのだろう。
しかも、本人の気持ちを一切考えず、それが不思議でならない。
そんなやり取りが続き、数時間が経過する。
そして、約束の午後9時となり、『ピンポーン』とインターフォンが鳴る。
私と四神が、玄関の方へと誰が来たのかと、確かめる為に向かったのだった。
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