第14悪 少女の最悪な人生(ヤンデレ少女編)

 あの後四神を探したが全くこの近辺には、居なかった。

 修行してくると言ったきり、1週間位はたったが、何処にもいない。


「はぁ……いよいよ、四神さんも帰ってきませんでしたか……」


 私は、朝一番から来た教室の中呟く。

 何故、悲観的になっていたかと言うと、四神の件だけではない。

 私が四神と荒の分まで。

 悪薬保持者を退治していて、疲れていたからである。

 どうやら、インフィニターはここら辺にはいないみたいでやらされていたのだ。

 そう心の中で思っていると、学校の皆が次々と入ってくる。

 そして四神が居なかった事を良いことに、また人に対して陰口を言うクラスメイト達。


「てか、アイツ居なくなってせいせいしたわ」


「私も~本当に最悪だよね~」


 皆本当に、好き勝手言い自分らの事しか考えてない発言をする。

 何でこんなにも、人の事を考えずに自己の感情で言いたい放題言うのかと、そう感じずには要られない。

 皆がほとんど集まってから、授業が始りそうになった時。

 漸く、四神達が教室に入ってきた。


「よ! ブス眼鏡!」


「ブス眼鏡じゃありませんよ! と言うか……今まで何処に行ってたんですか! それに、その体どうしたのですか!?」


 私は、困惑していたそれもそのはず四神の体は、傷だらけだったから。


「ああこれか! これは、修行の時に付いた傷だからあまり気にするな!」


 四神が言うも、気になるに決まっている。

 そんな状態では、あのロボット男に勝てるわけないから。


「大丈夫ですよ、私が保障します」


 晴も現れて、こと生い立ちを説明する。


「今夜あのロボット男と天使が来るらしいな」


「その様ですわね。ですので、それまで授業を受けましょう」


 晴が言い終わると、授業が始り、そして学校の授業が終わった後、四神と荒と一緒にまたあの道路に行く。

 私は、何故またあのロボット男と出会った場所に行くのか分からなかった。


「はあ? 所で何でこんな所へ来たんだ?」


 どうやら、四神も教えてはもらえていなかったらしくて、疑問に思っていた。


「ここで……また、あいつ戦うためだ!」


 四神は、それを聞いて理解したようだ。

 私には、さっぱり分からない。

 多分、この人達は心が通じあってるのだろう。

 だけど、その理由は私分かってきた、晴と四神にしか分からないことがあると言うことを。

 だから、なんだかそれを知れないことが、ムカムカしてくる。

 なんか、除け者にされてるように感じて。



 暫く経ち、夜になった頃レーダーが鳴り始めた。

 その場に向かうと、悪薬を人に渡そうとあの時の天使の男と、ロボット男、愛と言う名の少女が一緒に現れた。


「またあなた達ですか……ふぅ……いい加減諦めたたらどうですかね? はぁ……まあ、良いでしょう……完全に今度こそやってしまいなさい! 神専用機機械8号機!」


「はは! ワカリマシタ……ピコーン!」


 また、この戦いが始まるのかと思うと、言ってもたってもいられない気持ちになる。

 そんな私の気持ちをよそに、四神はロボット男の方へと向かって行く。

 それも、一目散に。


「私に、ナニヲヤッテモムダデス…」


「フン!……それは、間違ってるぜ!」


 四神が刀を斬り付けようとする。

 だが、しかしロボット男にまた、刀で防がれ押さえられそうになる。


「だから、イッタノデス。アナタニワタシハ、タオセナイト……」


「大丈夫なんですか! 四神さんわ!」


「大丈夫だ! もうあの時の四神とは違うからな! それに、カウンターも成長してるしな!」


「成長……」


 カウンターの成長とはなにか分からなかったが、見てみれば分かると言われて、荒の言葉を信じてみることにした、だからその戦いを黙って見る。

 まあ、特に何も変化も見られないので、信じがたかったが。


「まあ、駄目かそうだろうな!」


 四神がそう言った瞬間、カウンターは青色に変わった。


「あれってなんですか! あの時のように暴走しないですよね!」


「大丈夫だ! 見てれば分かる……それに、アイツの決意を本物だ」


 荒に言われたことが、心に刺さったので、渋々大人しく見るようにした。

 すると、四神はいつものようにカウンターを使おうとすると、鎧兜や刀が青色に染まっていった。


「よおおし! 苦労して手にいらた力を見せつけてやれ!」


「先程から言ってる、成長ってなんですか! 説明してもらってないんですけど!」


「つまり、カウンターの成長って言うのは。カウンターが強く変化するということだ。まあ、色々とカウンターによって進化する要因は違うがな。」


 なにそれ、初耳ですけどと言うも、誰も私のといに答えてはくれなかったが。

 本当に、身勝手な人達だな。


「技を出して決める! 藍色ブレスショット!」


 カウンターの力で青い銃を出して、その銃でロボットの男を打つ。

 撃たれた部分は、青色の炎が燃えていた。


「バカな……コンナコトッテ…」


 どんどん押されていく、ロボット男だが、すぐに傷は修復するし、青い色の炎は消えていく。


「どんなに、攻撃を与えてをムダデス……ワタシニハ」


「そうかい! だろうな!」


 四神は、ロボット男にそう言いわれるも、銃を打つのを止めなかった。


「四神さん! そんなことでは、カウンターの力が無くなっちゃいますよ!」


「そんなことは、分かってる!」


 そんな最中、四神は何かに気付いたようだ。


「おい! ロボ男! お前の弱点は、光ってる間接部分だろ!」

 

 どうやら、青く光ってる間接部分が弱点らしい。

 だって、ロボット男が明らかにその部分を庇って攻撃を流していたし、動揺もしていたから。



 四神は、そのあからさまに怪しいロボット男の素振りを見抜いて、腕や足の青く光ってる間接部分を素早く切り込む。

 どうやら、その勘が当たったらしく、腕や足どんどん外れていき、いよいよ顔と胴体だけになった。


「なんで……ばれた……そんなワタシのような、完璧な……ロボットの……弱点が……バレタ……ノダ……」


「これで終わりだぁー!」


 四神がそう言って、ロボット男のところ目掛けて突進していく。

 ロボット男は、最後の賭けにでたのか、胸の鉄の扉を開けて、最終兵器のミサイル攻撃を放つ。

 結構でかくて大きいので、威力は半端じゃないだろうなと思っていたが。

 四神は、何故か避けずに爆撃を直接くらう。

 その時、凄い爆発音が周りに響く。


「四神さーーん!! ダメじゃないですか!! 避けなきゃ!」


 私は、叫ぶも四神に返答はなかった。

 煙のせいでよく見えないので、四神がどのような、状態なのかさえさっぱり分からない。

 煙が収まり、やっと見えた時は、四神が立っていた。

 どうやらさっきの攻撃は効かなかったらしい。


「バカな直撃のはず!」


「バカだなロボットの割には、学習しねぇようだな! そんなことも分からねぇのかよ! 人は、成長するんだ! お前らロボットと違って。だからお前は、一生俺には勝てない! 今度は、こっちからいくぞ!!」


 どうやら、青い炎で爆撃を防いだみたいだ。

 四神は、またロボット男の真上に飛び、

踵落としをしようとする。

 これはもう、ロボット男は武器も何もなかったようで、防ぎようがないみたいだ。

 身構えて、防御することしか出来ない。


「藍色式! 七転び龍気!」


 落下しながらの踵落としを食らい、ロボット男は顔も体の部分もズタボロになる。

 そんな中、四神が……私に何かを言ってきた。

 真剣に、こっちを見ながら。

 

「何をやっている! ブス眼鏡!

早く停止スイッチを探せ、でなければ又こいつが復活するぞ!」


「え? 何でそんな物があるって分かるんですか!」


「それは、ロボットだから。そう言う物はあるだろ! お前は、本当にどうしようもないな!」


 四神の言葉は、正直ムカついていたけど。

 だけど、やらなきゃまた復活すると思い、仕方がないので、カウンターの力を使いスイッチを探す眼鏡を作った。

 不思議と作れのだが、どうやら私のカウンターは物を作る事ができるらしい。


「ありましたよ! スイッチ! 四神さん! 首の後ろのですよ!」


「分かった!」


 四神は、ロボット男の背後に周りスイッチを押す。

 すると、だんだんとロボット男が動けなくなり、回復しなくなった。


「バカな……こんな……ことって……」


 ロボット男は、だんだん停止しし始める。

 そんな様子を見ていた、天使の男は少し驚いていた。


「やりますね……まあ、良いでしょう……お望み通り、勝ったので……この少女は、渡します……」


 少女は、天使の男の力で空にずっと浮いていたのだが、天使の男が力を使うのを止めると、四神の方に降りて来た。

 見事にキャッチするも、その反動で手を痛ためてしまったようだ。


「ですが……あの人があれからどうなったのかは、知らないですよ……また、お会いすることになるでしょう。その時はあなた方に刺客が送られてくると思います……今のうちに休息を楽しむといいですね……少しばかりの休息をね! あははははははー!!」


「待て! まだ話しは……終わって……」


 四神が言い終える前に、聞く耳持たずにその天使の男は翼を羽ばたいて、何処かに飛んで消えていった。


 その後、その少女は四神に抱き付いてきたた為か、そのまま突然四神を押し倒す。

 仰向けになってしまった、そんな四神を見ている少女は、何だか様子がおかしい。

 顔も、ずいぶんと暗い感じがした。

 特に、目からは光を全く感じない。


「四神さん……貴方の愛を感じました……貴方はこれから私を愛さないといけません。だって、あなたが愛してくれると言ったから……だから……ぜっ・た・い・に逃がしませんからねぇ!」


 少女はそのまま四神の上に乗っかりいつの間にか、包丁を取り出して刃先を首の方にを向けてきた。

 そして、そのまま脅す。

 そんな四神が、私に助けを求めてきた。


「おい! ブス眼鏡助けろや!」


「知りませんよ! あなたがまいた種ですし、自分でどうにかすれば良いでしょ!」


 私は、何故か四神に怒っていた。

 なんだこの気持ちは、なんで少女に嫉妬しているのか、自分でも分からなかったが。


 その後も、四神が助けを求めるも、私は何故か頑なに助けたいとは思わなかった。

 四神の事を思うと、胸が熱くなり痛くもなる。

 オマケに気分が悪くなる。

 何で、そんな事になったのか正直、よく分からない。

 その光景を見ると、妙に不思議とムカムカとイライラが止まらない。

 本当に、こんな最悪な人に対して思える事なんて憎しみ位しか無いのに、そう思えてくるなんて。

 何故か、少女と体をくっ付けている状態を見ると。

 不思議と、そんな四神を見ていると、苛立ちさえ覚えてきた。

 我ながら、あり得ない。

 こんな人に対して、そんな感情を抱く意味も分からない。

 だって、ろくなことをされてないし、当然恨みしかないはずだ、それに文の件もある!

 その日は、四神を見ると、心臓のドクンドクンと言う音が止まらない。

 何処か、具合を悪くしたのかと言うとそうではない。

 そう言えば、この病みたいな病状を聞いたことがある。

 まあ、あり得ないとは思うが……これが、私の恋なのかと。

 そう思うと、変な感じでその気持ちを何故、持っていたのか分からない。

 複雑な、その感情に戸惑い、この時は全く眠れなかった。

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