第6話 だから俺たちは異世界へ行く

 『なろう』と言えば、異世界! 異世界といえば、『なろう』!

 そんな声が聞こえて来そうなくらい、『なろう』は異世界モノで溢れていました。

 それこそ、運営に隔離されるくらいに……(苦笑)


 一体、何が彼らを異世界に駆り立てるのでしょうか……!?

 というわけで、『なろうテンプレ』の一つ、異世界についての考察です。


 さて、皆様。小学生の頃を思い出してみて下さい。

 貴方の身の回りに、『か〇は〇波』や『波〇拳』の練習をしていた子は、居ませんでしたか?w あぁ、それとも、傘で『飛〇御〇流』の方でしたか? もちろん、どれでも構いません。

 大切なのは、『あんな事いいな』『出来たらいいな』という心理が、人間にはあるという事です。


 しかし、私たちは知っています。

 いくら練習しても破壊光線は出せないし、どんなに身体を鍛えても銃弾を跳ね返すことは出来ないという事を。武器を振り回して、動物や悪者をやっつけようとすれば、自分が犯罪者になって逮捕されるという事を。

 どうしてもその気分を味わいたい人は、現実の代わりにゲームの中で暴れて、自分を納得させるくらいです。


 しかし、誰かが気づきました。


 『異世界に行ったら、リアルで出来ない事も出来るんじゃないか……?』


 もちろん、実際に行く手段は確立されていません(笑) ですが、読者代表の主人公君なら、小説という媒体を通して、送り込めます。主人公君は、読者諸兄の代わりに異世界に赴き、地球では出来ない『あんなこと』『こんなこと』を堂々とやって見せ、読者はそれを追体験する。皆の願望ユメを叶えてくれる、素敵なシステムです!


 だから、『主人公は異世界へ行く』のです。

 読者の代わりに、『地球ココでは出来ない何か』を成し遂げるために。


 行先は様々です。魔法が使える世界かもしれないし、銃火器を発明してぶっ放せる世界かもしれません。地球には居ない種族がいる世界かもしれないし、やっつけていい敵がいる世界かもしれません。

 その主人公は、どんな世界へ行って、何を成すのでしょうか?

 それこそが、異世界モノおける大きな魅力の一つなのだと思います。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る