間話〜ドレイク・アストラル
〜ドレイク視点〜
伝えなければならない事がある。
だが私には時間はない。
でもわかっていた…お前はきっとここにいる…と。
リドルフを支えにその場所まで来た。
クリスに頼み、そこを探して貰えばすぐに見つかった。
無残な姿だった。
だが確信があった。
リドルフには世話になった。
クリスやレオを任せるとしよう。
長い付き合いだ、全てを託せる。
クリスも思い返せば長い付き合いだった。
大きくなったし、強くなった。
色々背負わせてしまう…巻き込んでしまう…だが、お前はきっと大丈夫だろう。
レオとはもっと話すべきだった。
剣のことも伝えたい事がたくさんあった。
私は弱く愚かだった。
愛する妻も守れず、息子も失った。
お前は強くなって私のようにはなるな。
母を救った事を誇れ。
死に際で思い出すのは父の言葉だ。
戦いの中で死にたい。
私は戦いの中だったのかもしれない。
結局黒竜の脅威は続いている。
クリスにも王子にも迷惑を…心残りはあるが…私は父とは違ったらしい。
この終わりを満足できなかった。
ミトレア、お前はいつも私を見守っていてくれた。
死ぬ時も見守っていて欲しかった…今はそう思う。
先に死なせてしまった。
守れなかった。
忘れていたわけではない、願っていた…だが現実は甘くなかった。
すまない…。
だがすぐに逢いに行く。
お前を振り回しすぎた。
次は私を振り回すといい…。
きっとそうはせずお前は私の後ろを歩くのだろう。
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