意外に沢山ある安い個別株

「うわ!なにその腐敗臭のしそうな酷いポートフォリオ!おぇ!」


 私が編集したお気に入り個別株一覧を覗き込むなり彼は言い放った。


 む。失礼な。ここからもしかしたらテンバガーするものがあるじゃない。それに資金がないんだから仕方のないことなの!


 低位株、超低位株、もしくはボロ株・クズ株などと呼ばれている株がある。大半は業績が芳しくなかったり倒産間際の会社だ。


※現在100円以下(×100株が売買単位)で買える個別株は50社ほど存在している。例)ランド7円/小僧寿し31円/オンキョー51円/不二サッシ/87円・・・聞いたことのありそうな所を書き出してみた。もしかしたら売買単位が1000株の所もあるかも。2019年6月18日時点。


「なんでそんなものに手を出すの?初心者なんだからETFで十分でしょ?まだ個別なんかやったら危険だよ?」


「…だって、そもそもそれが何に投資しているかわかんないし…TOPIXの言葉の意味とか、インデックスとETFの違いがわからない…。こないだのオーストラリアも信託でしょ?ETFとの違いはなに?」


「上場しているか、していないか。」


「…分からぬ。」


「上場している投資信託か、していない投資信託か。とりあえず個別なんかやらないでインデックスにした方がパフォーマンスいいと思うけど?」


「…まじで何言ってるかわからんけどワタシは個別がいい!」


「……」



 __こうして私は個別株デビューを果たした。



※ポートフォリオ・・・直訳で書類入れや紙綴じなど。この章では保有している・していないに限らず「株の一覧表」を表す言葉として使用している。

※テンバガー・・・株価が10倍に高騰することや爆発的な高騰が見込まれる株など。要は一攫千金を狙える株。

※インデックス・ETF・・・ここではインデックスは日経やダウなどの平均値連動のこと、ETFは連動型の(上場している)投資信託のことを指す。


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