株は儲けるのか?

「おう!松生!最近儲かってる~?」


 私はそうきかれるのが苦手だ。会社の一部に私が株なるものをやっているという話がまことしやかに伝わっているようで、ほとんど話したことのない人にまで時々声を掛けられる。


 私は儲けるというよりも現金を資産に変えて尚且つ引き出しにくくする…要は貯金のつもりでやっているのだ。(もちろん最終的に儲けたいのが本心だが)


「ねーいくら儲けてるの?」


 ___いやだから、賭博じゃないからそんなガツンとドカンと儲けるものじゃないって。今のところ千円以下だけどさ。それを話したら、ほら。つまらん顔すんなってば…。


(今動かしている資金はある程度あるので、ちりつもで数万~はプラスです!え?たった数万円だって?だから貯金のつもりなの。銀行に預けても増えないでしょ。給与も増えないしがない世の中ですし…)


「お金持ちだな~!」


 ___あのね、安いのは個別銘柄でも100株二千円以下から買えますから!投資信託は一口から買えて安いものは千数百円から買えますから!なんならワンコインとかあるらしいし!(なんかのETFで30円くらいの見たぞ〜もしかしたら2円とか1円とかもあるのかも)


 もーう!私年収200万ありませんよ!どこが金持ちなんですか?時には買いたいものも我慢して投資してんの!号泣。


 いやはやどうして。なぜこんなに色眼鏡で見られるのか。

 やはり株は「金持ちがやること」「ギャンブル」「ドカンと儲ける(または負ける」というのが世間一般論なのだろうか。


 1980年後半~平成初頭期の日経平均株価は3万8957円の最高値を記録。バブル時の絶頂期を迎える。

 そのバブル崩壊により株価は暴落し、景気は低迷。平成4年、2万台を割りさらにTIバブル、崩壊のちにあのリーマンショック後のあおりを受け際重なる下落低迷により一時バブル崩壊後最安値の6千後半台に乗った。これが日本の失われた20年というやつだ。


 そんな経験をしている世代が、投資は危ない、株なんてやめろ、ギャンブルだ、というのもとても頷ける。経験論なのだから。


 それから実はバブルの時期は銀行預金金利が6%や8%ほどあったらしい。上の世代が貯金をすすめるのはそこにヒントがあるようだ。確かに6%もあれば元金の保証されていない株なんかする必要はない。私が今現在持っている高配当株でも5%に満たないからだ。


 確かにその時代であれば、預金するだけで「安全に」お金が増えていっただろう。


 ただ、現在は何度か述べているようにネット銀行以外の普通預金の金利は0.001~だ。時代が変わった今、同じことをすることは果たして賢いと言えるのだろうか?


 ちなみにあの日産の配当利回りは6%に迫っていたが、未だ続くルノーやゴーン絡みの紛争により株価は低迷、減配となった。高配当銘柄であっても業績や財務状況、今後の見通しなど開示された企業情報を注意深く精査していく必要がある。


(個人的には日産には日本企業として頑張ってもらいたい!自家用車はダイハツだけど!)


 とは言っても儲けるか?という質問には正直なところ、まとまった資金がなければそれなりのリターンは出ないよ、と答えておこうかしら。だからと言って勉強もせずに大金をつぎ込めばいいってものでもない。


 でも皆さんの手の中には魔法の四角いヤツがあるじゃないですか。知りたい情報が簡単に入手できて、世界中の情報や人にアクセスできるそれが。


 (最近、使用済みの昔のゆうちょの通帳見返したら金利2%だった…泣ける。)

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