第09話 虚偽命窃/カラグリム③


 真意を知る者はいない。

 洞窟に響き渡ることもない呟き。

 それはわずかに少女が聞いただけだった。


「なんか言いましたか?」

「言った」哀しげにリアトが言う。


 前方にいるイルファンには分からないが、その表情はひどいものだった。


 もしも少女がリアトの顔を見ていたならば、下らない戯言を言うつもりではないことが、容易に伺えただろう。ほんの少しだけ、リアトから殺気にも似た気配が漏れ出す。だが少女はそれに気付かないままで、能天気に返事をした。


「なんですか? なにを言ったんですか?」

「イルファン、人は殺せるか?」


 女の言葉に少女は振り返る。

 が、そこに見たのはいつもと変わらぬ、無表情の女であった。


「好き勝手に殺そうとは思わないかも」イルファンが答えた。

「そうか」リアトが何かを思案するように顔を伏せた。


 師匠にとって、この質問がどんな意味を持つのか分からず、イルファンは不安そうに女の顔を覗き込んだ。気のせいかもしれないが、その顔はいつもよりも暗かったように思われた。師匠を怒らせてしまっただろうかと記憶を探る。


 すると、ひとつだけ、奇妙に引っ掛かるものがあった。

 この質問を、前にもされたような気がする。


「それ前にも聞かれたような」イルファンが問う。

「誰に?」


 殺しの話を自分にした人物などそう多くはない。

 ひとりは、傭兵の師匠だ。

 そしてもう一人は兄弟子気取りの……。


「ランツ。この前の氷炎月に来た」少女が呟いた。

「あぁ、あいつか」


 リアトが口の端をゆがめる。少女は、師匠が冷や汗を流していたことに気が付いた。その手は危険なものを相手にするかのように背中へと回され、剣をいつでも抜けるようにしている。何を恐れているのかは分からなかったが、イルファンは師匠の奇行には慣れっこだったからあまり気にしないことにした。


「剣術士になるなら人を殺すことも覚悟しておけよ、みたいな。ありきたりの話で。あの人ちょっと説教くさいとこあるというか、面倒くさい感じがあるというか。うまく説明できないですけど、分かってくれますか? 弟子ですよね?」

「いや、あの男は私の弟子ではない」


 リアトがすこし疲れた声でそう言った。


「じゃああの人はなんなんです?」

「弟子気取りの……いや、私の古い知り合いの、その兄弟だ」

「へぇ」

「ランツは、お前を可愛がっていたと思う」

「えぇ、まぁ」


 ランツ=デルフォイ。

 その名を思い出しながらイルファンは相槌を打った。


 彼は数か月ごとに山の道場にやってくる青年だった。少女にとって彼は、気ままな友人のうちの一人にすぎないが、なんでも、真交流の中級剣士ではあるらしく、何度も未熟な剣を交わしたものだった。悪い男ではないと思えたが、それほど剣は上手くはなく、最後に会った時にも、自分が大きく勝ち越していたはずだった。


 そんな大した剣術士でもない男だというのに、リアトはなぜか、彼と話をすることがあった。ランツとリアトは互いに、なにか特別な感情を抱いているように見えることさえあった。傭兵たちはそれを見て、年の離れた恋人だなどと軽口を叩いていた。


 だがイルファンにはそうは見えなかった。

 むしろ二人は、互いを怖れているように見えた。


 ときたまランツは、氷のように冷えた瞳を見せるところがあった。リアトが極稀に見せるものと同じもの。深い悲しみと、怒りを含んだ瞳だ。彼が、あるいはリアトがなにを抱えているのかを尋ねる勇気は、もちろん、イルファンにはなかった。


「ランツさんも他の真交流の人たちも、ここ最近はローレッドに来ませんね。何年か前までは、師匠に腕試しみたいな感じで挑んでくる人もいたのに」少女が言う。

「中央は今ゴタゴタしていると聞いている」

「エルトリアムで会ったらまた説教されるかも」

「あれは繊細な男なのだ」


 リアトが毒虫を食ったような顔で呟いた。


「繊細。でもなんだか暗い感じがするというか」

「乾湿戦争中に親戚筋を亡くしている」

「通りで」

「歳の近い兄弟もな」


 それを聞いて、少女はなんともいえない顔をした。この場にいない人物とはいえど、配慮のないことを言ってしまったものだ。それに、それなりの付き合いがあったのに家族のことも知らなかった。デルフォイという家のことも知らなかった。だからもちろん、ランツから乾湿戦争に纏わる話を聞いたこともない。いや、そればかりか、目の前のリアトからもあの大戦争の話を聞いたことはなかった。少女にその話をしてくれたのは傭兵だけだったが、そのときですら、大した知識が得られたわけではない。誰に聞いても「あの戦はひどかった」と言うだけだからだ。


「乾湿戦争は本当にひどい戦いだったんですね」


 イルファンはなんとかそう言った。

 すると、意外なことにリアトはかすかな笑みを浮かべた。


「そうだ。とりわけ、熱部作戦は地獄だった」

「熱部作戦」

「私と、ランツの兄であるラクト=デルフォイはその戦線に配属され、私は生き残り、ラクトは死んだ。その遺品を持って、私はデルフォイ家に出向くつもりだったのだが、そのときにはデルフォイ家が内戦と政争に巻き込まれてしまっていた」


 イルファンは、リアトの横顔を見つめながら頷いた。

 このような話を聞くのは、初めてのことだった。


「戦争が終わり、しばらく経ってからようやくデルフォイ家は再興したが、あの家の大半の人間は死んでしまっていた。ランツとその家族がほんのすこし生き残ったばかりで、一族というにはもはやかたちを保っていないと聞いている」

「デルフォイ家は今はもうないんですか?」

「いや、ある。だがそれは呪術士としての腕を買われてのことだろう」


 呪術師という言葉に、イルファンは口をぽかんと開けた。それは傭兵から聞いた言葉のなかで、最も恐ろしいもののひとつだった。だがそれが、記憶のなかのランツ=デルフォイと結びつかない。あの青年が『呪い』を使えるとは思えなかった。


「イルファン。デルフォイ家は、ノーラン皇国の四大名家のひとつだ。その守護としての力は、皇国全土を疫病と飢饉から守ることにある。力の大半を失っているとはいえ、あれは元来、とても恐ろしい役目を司る家なのだ。あのランツですらもな」


 少女はそれを聞いて驚いた。この国、ローレッドに守られたここがノーラン皇国であるということくらいは、流石にイルファンもちゃんと知っている。そのなかで最も有名な貴族家が、四大名家と呼ばれていることも、ある程度は知っていた。


「もしかして、ランツはこの国の守護家の人なんですか?」

「そうだ。熱部守護デルフォイ家の三男だ」

「――私、いつも失礼な態度をしてました。また今度謝ってみます」


 ぺこりと頭を下げる。

 謝ってはみるが、敬語を使う気はなかった。


「まぁランツは無害な部類だ。だが、デルフォイ家の他の人間には気をつけろ。没落しかけた家とはいえ、それでも一筋縄ではいかん。もしも出向かれたら、迷わずに私のところまで逃げてこい。絡めとられれば、おしまいだからな」


 真剣な表情でリアトは言った。


「あぁ、それと、他の貴族どもにも気をつけることだ。乾部守護リディア、冷部守護メインはもちろんだが、ハオンの加護を受けるノーラン家の長には絶対に近づいてはならん。エルトリアムの中央には、私の力さえ及ばない連中が巣くっているのだ」


 デルフォイ。

 リディア。

 メイン。

 ノーラン。


 皇都にまで行って、貴族に目をつけられたくはない。

 会いたいのは剣王で、やりたいのは観光だけだ。

 イルファンはその4つの名前をしっかりと覚えることにした。


「それさえ避ければ、なんとでもなる部分はあるからな」

「はい。四大名家のことは、ちゃんと覚えました」


 と、リアトがそこで思い出したように手を叩いた。


「特に、ルハランという男には気をつけろ」

「ルハラン?」

「そうだ。そいつは私が知るなかで、一番面倒くさい」


 苦々しい口調でそう言った。


 リアトがそこまで言うということは、とてつもなく厄介な力でも持っているのだろうか。凄い闘気特質の使い手などであれば、流石のリアトも苦戦するのかもしれない。イメージはつかないが、少女は、ルハランという名を脳裏に刻みこんだ。


「ラフィーとルハランならどちらが苦手ですか?」


 イルファンが軽い口調で尋ねると、リアトはバツが悪そうに口ごもった。


「いや……そんなことはどうでもいいだろう。他に話すことはたくさんある」

「聞かないといけないこと、いっぱいありそうですね」

「折角だ。ここで休憩しよう」リアトが言った。


 しかし真正面には男と魔蝙蝠の死体が無造作に転がっている。流石にこんなところで休む気にはなれない。イルファンはリアトの提案を丁重に断った。結局そこから半刻ほど歩いたところに暗やみ蛍の住む洞穴湖があったので、そこで二人は、すこしばかりの休憩を取ることにした。見晴らしの良い場所で、狙撃を防げそうにはない場所だったが、そこで休むことを主張したのは、意外にもリアトであった。


「ところでイルファン、気がかりなことがある」


 リアトが言った。


「なんですか師匠」

「その師匠というのは気恥ずかしい」


 そう言われて、少女は顔をわずかにしかめた。


 そんなことに文句を言われるなど想定もしていなかったので、まさしくどう反応して良いのか分からない。そもそも師匠と呼ぶことは何もおかしなことではない。むしろそう呼ばなかったときにリアトがしそうな反応のほうが怖いではないか。


「ほんなほとひわえへも……!」


 乾飯に手を伸ばしながらイルファンは何かを言おうとしたが、その口の中にはすでに干肉がいっぱいに詰められていたので言葉にならなかった。


「考えてもみればお前とまともに話をしたことはなかった。それどころか、まともに何かを教えたこともない気がする。それなのに師匠と呼ばれることに違和感を覚えていた。私はもっとお前と正面から向き合うべきだったのだろう。今さらだがな」


 真面目な顔をしてリアトが言った。


 急に師匠がそんなことを言い出したことにイルファンは戸惑いを隠せなかった。なにせ、何を考えているのかまったく分からない人だったのだ。今になって後悔されても何も言えない。はいそうでしたね、と答えるわけにもいかない。


 しかしまぁ、それでも思うところがないわけではない。

 急いで肉を呑み込んでから少女は口を開いた。


「そんなことないんじゃないですか」

「そうか?」リアトが嫌そうに言う。


「だって師匠は何も教えなかったかもしれないけど、私は色々学びましたもん。別に言葉とかがすべてじゃないんじゃないですか? ほらあれです、向き合い方なんて実際些細なことじゃないですか。そばにずっといたら、何だって慣れるし覚えていきますって」イルファンが歳に似合わぬことを言った。


 その言葉を聞きながら、リアトは、べそを掻く子どものように俯きながら足元の小さな『暗やみ蛍』を撫でていた。なぞるたびに背の模様が光っていく。求愛のために身体を輝かせる蛍はまるで自分の命を燃やしているようにもみえた。


 事実、この種の昆虫は自らの小さな魔晶を、輝くために使い切ってしまう。

 そこまでして求めるものにどれだけの価値があるのか、

 その価値が本当にあるのか。それは分からない。


「師匠が何を悩んでるのか分からないけど、私は別に恨んだりしてませんし」


 違う、違うのだ。

 そうリアトは言いかけた。


 だがそれは今ではない。

 イルファンはまだ子どもだった。


 しかしその純粋さと優しさが女の心にはとても温かく感じられた。自分は疲れ果てている。どうしようもない人間だとリアトは不意に思った。あの日から15年、ようやくここまで来た。しかし、何の為に来たのかはいまだに分かっていなかった。


 ヴォファン。

 ラクト。

 多くの旧友たち。

  

 その言葉にならない言葉に気付いたのか、少女はリアトの顔を覗き込んだ。


「私が良いこと言い過ぎたから泣いたのかと思って」

「そうじゃない」

「じゃあなんなんですかその顔は」


 リアトはそう言われてようやく自分が情けない顔をしていることに気付いた。だがその理由は自分でも分かっていなかった。ひょっとすると、自分はイルファンという少女を育てることに何らかの重さを感じていたのかもしれなかった。その責務にようやく終止符を打てると思い、心が横たわったのだろうか。


 いやそうではないとも知っていた。自分のこの涙は喜びではなく、もっと心を苦しめるものだ。後悔と憎しみと自責が入り混じったものだ。だがそんなものを流す理由は自分でも分からなかった。今までもずっと分からなかったのだ。


 指先を登っていた暗やみ蛍が光るのをやめた。


「分からない」リアトは言った。

「自分のことなのに?」

「お前には自分のことが分かるのか」


 何気なく投げたつもりであったが、イルファンはその言葉にひどく傷ついた表情を見せた。少女の口元と目が奇妙に歪んで、それを堪えるのもつかの間、気が付けば潤んだ瞳から涙がぽろぽろ落ちていた。


 リアトは己が取り返しの利かない言葉を放ってしまったことに気付いて失言を取り繕おうとしたが、そのときには既にイルファンは走り去っていた。


 それから数刻は少女は師匠のもとに戻らなかった。

 ようやく帰ったときには、二人の距離はまたしても離れてしまっていた。


 とはいえ、最初に声をかけたのは少女の方だった。


「で、気がかりなことってなんですか?」

「いや、いい。今はもういい」

「はぁ」呆れた顔でイルファンが言った。


 その目はまだほのかに赤い。少女になにか言うべきか悩んだが、何を言ってもろくな言葉にはならない。どうせまた、傷つけるだけなのかもしれない。だがそれでも、できるかぎりのことはしてやりたかった。


 何のために。

 この子のために。


 本当か? 本当にそうできているのか?

 イルファンのためだと、思い込んでいるだけではないのか。


 少女が口を尖らせてリアトの顔を、また、覗き込んだ。


「あの、何で泣いてたんですか?」

「まだ聞くのか」リアトが軽く目を瞑った。

「だってなんだか気になって」

「さっきはすまなかった」

「別に大丈夫ですよ」イルファンが言う。

「私はもっと、優れた師匠にならないといけなかった、と思う」

「十分です。私は本当にもう大丈夫ですよ」


 年端もいかない少女に、このように気丈に振舞わせてしまっていることにリアトはまたしても情けなさを覚えた。自分はヴォファンと約束を交わしたはずだった。彼が死んだあとは責任を持ってイルファンを育てあげると。


 だが実際はどうだ。剣術だけを教え込んでそれ以外のことはひた隠しにしてきた。そればかりか、年頃の子どもがするような遊びも勉学もさせてこなかった。できなかったわけではない。ただそれをするためには恐れるべきことが沢山あった。それが怖かったのだ。イルファンがどうなるか、何に巻き込まれるかを考えると、何もできなかったのだ。


 だが、それが育てるということか? 

 それが責任を持つということか?


 いや。違う。

 そもそも、何もしなかったことは何の役にも立たなかった。

 今日イルファンが手を染めかけたのは殺しだ。


 人を殺すことは恐ろしいことではない。

 己を殺そうとする者を殺すことは正しいことだ。

 そう教わってきて、そう生きてきた。


 だが、血濡れた剣先を見たとき、リアトは死を感じた。

 死を背負うことの苦しみを思いだしてしまった。


 殺すことに怯えはない。だが、死をもたらすことは恐ろしい。忘れていたはずのその二つが繋がってしまって、リアトはあのとき、安堵した。イルファンに男の首を落とさせなかった自分に、イルファンが一太刀で男を殺してしまわなかったことにどうしようもなく安堵してしまった。イルファンが殺しを心のどこかで躊躇っている、躊躇ってくれているという甘い想像さえ、脳裏をよぎるほどだった。


 そうだ。私はそれを、望んでいたのだ。

 だが、それならば自分のしてきたことは、なんなのだ?

 なぜ、普通の子のように育てたいと願うのだ?

 願いと行動が乖離しているではないか。


 親になれるとどこかで思っていた頃さえあった。子どものいない自分だが、イルファンの親になれると。ヴォファンやミュトスに成り代わって、こんな剣だけの自分が、人並みの幸せを手にできると心のどこかで喜んだこともあった。


 愚かだった。

 だからこの様なのだ。


「リアト……?」


 黙り込む女の名を、イルファンが呼んだ。


 少女が自分の名を口にすることは滅多になかった。師弟関係のために師匠としか呼ばれなかったからだ。名は、寝ている際に寝言で呼ばれるくらいのものだった。それもごくたまに、少女が心身ともに疲れきったときだけのことだった。狭い小屋でまだ幼い少女が身を寄せてきたり、名を呼んだりするときに、リアトは今までの人生で一度も感じたことのない感情を抱くのだった。それが剣よりも命よりも大事なものかもしれないと、思いかけるほどに。


 少女が不安げにリアトの目を覗く。


「すこしだけ感傷的になっていたのだ。悪かった」

「どうしたのかと思いましたよ」

「お前がここまで大きく育ったことになぜか感動してしまったのだ。自分でも本当のところはよく分からないのだが、それで勝手に涙が出ていたのだと思う。私のような剣術士には、子どもの育て方は分からないが、それでもお前は生きている」

「絶対ウソですよねそれ」少女が頬を膨らませる。


 だが嘘ではなかった。

 そう、リアトは思っていた。


「イルファン、私はお前と八年も一緒にいたのだ」

「師匠、そのあいだ私が何回死にかけたと思ってるんですか」

「死ななくて本当によかった」

「へぇ? やっぱりウソですよねそれ」少女がまたむくれた。


 リアトはくすりと笑った。


「どうかな。本心かもしれんな」

「もしまだ隠し事があるなら、きっと言ってください」

「そのときがくれば話せることもあるだろう」リアトが言った。

「今はまだダメなんですか」

「また今度話そう。エルトリアムに着いた頃に」


 その声には力がなかった。


 イルファンにとって、リアトは信頼できる師匠だった。

 教師どころか親代わりで、性格に難こそあれど、その心を疑ったことはない。


 だが、ここにきて、それがよく分からなくなり始めていた。


 リアトは明らかになにかを隠している。

 そしてそれを悟らせまいとしている。


 もちろんイルファンは、師匠を信じている。


 だが、だが、信じることが常に正しいとは限らない。リアトが抱えているものが、誰にも話せないその過去が、リアト自身を苦しめているのだとすれば、それを見まいと、知るまいとすることは果たして正解なのだろうか。


 あの人が自分に向けて語る言葉のすべてが、まるでなにかの棘のように、リアト自身を傷つけているのではないか。イルファンはそう思っていた。


 必要なのは、ただずっといてくれることだけなのに。

 私と一緒に生きていてくれることだけなのに。


 だがその思いを、少女が口に出すことはなかった。







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