第6話角砂糖


あなたのことを好きになり、今、またベッドで僕の横にいる彼女、髪を撫でながら、ほっぺたにキスをすると、笑顔で私の方を見て、「くすぐったい」という。

僕は、もう一度彼女とあったら、指輪を渡し、プロポーズするつもりだ。彼女は立ち上がり風呂場へと向かっていった。

なん十分かして 、彼女は下着姿で現れた。「良ちゃん、私達別れない」

それは、いきなり切り出された。

「どうしたのいきなり、僕のこと嫌いになったのそれとも、好きな人でもできたの?」

「違うの、あなたを愛するのに疲れたの」

それは、嫌われたと言うわけでもなく、ただ、飽きられたとのことであった。

「何で、僕の何が不服だったの、あんなに楽しくやって来たじゃん。」

彼女は、コーヒーに入れるために買った角砂糖を手にすると、「今の私達は、この角砂糖を火で炙り黒こげになってしまったみたいなもの、あまりに熱すぎてしまったのよ。固められた砂糖を溶かして、シロップには出来ずに終わったのよ」

彼女は、その角砂糖をテーブルにおいて、私所に来て服を着て、ごめんと言って、部屋を出ていった。

私はベッドから立ち上がり、渡すはずだった指輪を窓の外にある川めがけて投げていた。それは、あまりに諦めが早いと思うだろうが、本当のところ、自分自身 もけじめとして、結婚しなければと思ったので、肩の荷が下りたとも感じてしまっていた。

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