江國香織『ぬるい眠り』ほか。

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2010年に、ヨソのブログに書いていたものを転載します。

最近、カクヨムのほかの方のエッセイでちょくちょく江國さんの名前が出て、私も一時期集中的に読んでいたな、と思い出し。。。

この『「書く」と「読む」の〜」』エッセイも、書きたいことは多々あれど、更新が止まってました。気まぐれですみません。。。

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さわやか~な気候、今日はちょっと気分に余裕が。。。


さておき。


江國香織さんの本に『ぬるい眠り』というのがある。

短編集なのだけど、その中に「災難の顛末」という一篇があって、これがミョーに印象的だった。


災難というのが何なのかは、ネタバレになるので言えない。

ちょっとだけ言うとしたら、ある朝、主人公の脚がものすごく腫れていたってこと。

私は、いつものように電車の中だけでこの本を読み継いでいたのだけど、まさにこれが、いったいどうしてなのか原因が判明する前に降りる駅となってしまったので、それから次の日に電車に乗るまで、気になって気になってしょーがなかった。推理小説以外でこんなふうに先が知りたくて知りたくて…という思いは久しぶりのことだ。


そして、その「顛末」というのが、これまた、そんなことでそうなっちゃうの!?っていう顛末で、でも、その機微が、ちょっとわからないでもないなぁ…みたいでもあり、妙に感じ入ったのでした。


読書と言うと、私の場合は、本当は幅広くいろんな人の作品を読むというふうにしたいのだけど、今のところそうはなってなくて、あまり語ると無知が露呈、ボロが出るので、全体を俯瞰したようなことは言えない。でも、少なくとも、江國さんの本を読んでると、短編がたくさん含まれてるせいもあるかもしれないけど、人間って実にいろいろいて、普通に見えてるあの人この人も、本当はこんなふうな面を持ってるかもしれないよなぁ~と、ついつい周りを見回して妄想したくなる。こういう作家は、あまりほかに知らない。たぶん、私が狭くしか読んでないせいだと思うけど。


今、『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』を読んでます(短編集)。表題作の、It's not safe or suitable to swim.というのは、アメリカの田舎町を旅行中、川べりで見つけた看板の注意書きだ、と、主人公は語る。

こんなことを、日常ありきたりなテーマ、情景と重ねる感覚が、あぁ、シックリ来るなぁ…と思いながら、これもぐいぐい読んで、もうすぐ終わる。

これで、江國さんの本のストックはなくなる。


また、古本屋巡りをしないといけない。

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カクヨムでいろいろな方の薦める本を読んだりして、私もほーんの少しは幅が広がりつつあるかなと勘違いしないでもない今日このごろ、「人間って実にいろいろいて…」と思わせてくれる作家は、江國さん以外にもたくさんいますよね〜?(笑)

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