私の読書事情、からの”村上春樹”事情(1)
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村上春樹氏の「1Q84」が出版されて間もないころに(2009年ころ?)、ヨソのブログに書いていたものを転載します。
私のヘンな読書事情について。
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人並みに(?)村上春樹が好きな私。
昨日までに3人の人から「1Q84」を読んだか?的な質問を受けました。
おそらく、今週会う予定の人からも訊かれると踏んでるところ。
結論から言うと、読んでません。
前にも、言った人には言ったと思うのだけど、ここでもう一度、私の、本好きではあるけれど決して読書好きとは公言できない読書方針というか、読書スタイルについて記しておこうと思います。
まず、長年、普通の勤労者だった私は、いつしか、本を読むのはもっぱら通勤の行き帰りの交通機関の中になっていました。
よく、寝る前に本を読むという人がいて、本好きとしては、生活サイクル的に考えてもそれが最も適当な読書習慣だろうと思えるのだけど、人並み以上に目が疲れやすいためか、寝る前に本を読むと翌日の体調にすごく悪影響があることに気づいて以来、寝る前に本を読むのはやめました。
したがって、通勤のない今は、思いつかないとなかなか本を読みません。家で本を手に取るということが、上記理由から、ないに等しくなってるので、よっぽど意識しないと。
ちなみに、昔、人から借りた本を、誓って言うけど、本当に本当にホンの(シャレではない)ちょっぴりだけシナれた状態で返したら、えらく怒られたことがあって、それはすなわち、借りても読まずに返せってことか!?(つまり、手に持ってはいけないという意味で)と思って以来、借りた本を返すのは遅いです。
借りた本は極力きれいな状態で返さねばという強い強迫観念が働くので、通勤時間に読むためにバッグに入れて持ち歩くなんてトンでもないということになり、すると、家で読まねばならない=読書時間の確保がなかなかされない、となるからです。
そして、私はタダでさえ、読むのが異常に遅い。
これは中学生の時にわかったのだけど、友だちといっしょに漫画を読んでる時、友だちがページをめくろうとすると、私が必ず「待った」をかける。その時、「まさか、この『シャーッ』とか『ボコッ』とかいうのまで、全部読んでないよね?」と冗談で言われて、「え?みんなは読んでないの!?」と答えた時点で判明した。
なんというか、私にとっては表現されてる文字のすべてが、とてつもなくありがたくてもったいない神聖なもので、一字一句を味わい尽くしたいという意識があるようなのだ。
で、加えて、漫画じゃない文字だけの小説などでは、著者がどのように表現なり描写なりをしてるかをじっくり吟味しつつ読みたくて、すると、読み方としてはゆっくり心の中で音読という形になり、味わい方としては一節一節立ち止まりつつ表現内容のすべてを頭の中で細かく映像化してみないと気が済まないということになっているのでした。
この世に、自分が生涯読まずに終わる本がいったい何冊あるだろうと絶望していた時期があり、しかし、このような私は、どんなにたくさんの本を読みたいと思っても速読術の習得は難しいだろうと、今ではあきらめました。
さすがに、社会に出てからは、仕事で必要な資料を必要な時間内に読まなければならなかったりする時に、ある程度斜めに読むということは覚えました。でもこれも、自分が自ら望んで選んだ本じゃなく、資料だと思うからできることなのです。
(続く)
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