昨今の異世界転生ファンタジー流行りも、実は?
今回の話、ずっと書きたかったことで、すでにどこかにもチラッと書いたような気がするのだけど、もしかしたら自分またはほかの方のエッセイのコメント欄だったかもしれない。
ともあれ、先ごろほかの方のエッセイを読んで、まだちゃんとこの話を書いてないことを思い出した次第です。
たぶん、誰もがわかってる内容なのだろうけど、これは「個人史」なので、自分の気づきとしてメモっときます。
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私には年の離れた妹がいて、自分が小さいころも大好きだったけど、妹も「魔法使い」的なアニメを好んで見ていた。だから、私自身はかなり大きくなってからも、夜ごはんの時には家のテレビでそういうものを見る環境だった。
カクヨムに来た当初、異世界(転生)ものが大流行りなのに心底驚いて、時代はそうなってるの!? なんでそうなった!? と、そういう潮流に「ついていけない」気分でしばし凹み気味だったのだけど、よぉく考えてみたら、子供のころから慣れ親しんだアニメの世界って、ほとんど全部そうではないか!?って、最近気づいた。
魔法使いはある意味では異世界の存在で、魔法の万能性はチートとか無双に通じる。もし、いわゆる異世界転生ファンタジーと違う点があるとすれば、向こうがこっちに転生(?)してくるパターンが多い、人間が魔法使いになるパターンは少ないことくらいで、こっちの世界の人が異世界の魔法に触れるという意味においては大差ない。
そう考えれば、戦隊ヒーローものだって大枠はそうだし、「転生」も幅広く言えば、一夜の夢物語、”変身”、何かを探す非日常の旅や日常の延長線上の冒険話とも通じる。
そこにSF的な要素が絡めば、巨大ロボットアニメになったり、etc.
ドラえもんなんて、平たく言えば、それらをポケットの道具でぜーんぶ叶えてくれる魔法使いが家にいるって話じゃないか!?
アニメにも、映画にも、文学にも、そのような話は昔からワンサカあり、自分だってワクワク楽しんでいたではないか!!
タイムスリップを描いた話だって、ふつうにあった。その場合、異世界が過去や未来であり、そこに転生するってことだ。
なんだ、突然今に始まったブームというよりは、昔から、みんな異世界(転生)ファンタジー的なものが大好きだったのだ。この私も。
ただ昨今は、設定が現代的になって、その分パターンも増えて、キャラもバラエティに富んで、ラノベやウエブ小説という形態が広範に普及したことで文体もくだけたものが増えて、と、見た目が新しい感じがするものが多いので、何か特別に違うものがいつの間にか生まれてきて、急にもてはやされるようになったと思い込んでいただけだった。
そう気づいて、私もやっと浦島太郎状態から抜け出して数カ月。
とはいえ、今だに驚きを隠せないのが、やはり、それを書きたい人こんなにいるの? ってことだ。
そもそも昔は、小説を書きたいと思ってる人の数も、実際に発表したことはなくとも書いてみたことのある人の数も、こんなにいなかったはずだと確信してます。現状があるのは、パソコンとネットの普及あってこそだろう。
つまり、ツールが手軽になったことと、発表の場があること。
こんな単純なことで、昔はオオゴトだった「小説を書く」ということが、ここまでポピュラーになるんだなぁ、と感慨深い。
これはいいことに違いない。でも、なぜか少しさびしい気持ちもある。
小説を書くということの特別感が、うすれたから?
自分もあんなにも書きたくて、結局書かなかった、書けなかったことを、あらためて思い出させられるから?
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