第17話 目標、ゼノス王国
翌朝、冒険者ギルドへいく。
「ノガミさん、ノガミさん」
俺の姿を見つけた受付の乳のデカイおばさんが飛んできた。
「ちょっと、こっちへ」
俺の腕を掴み奥の方に連れていく。
積極的な女だ。
俺は妻帯者だぜ。
「レイラぁ、ちょっと話聞いてくるから待ってて」
俺は引っ張られながら言った。
さ、早く奥へ!
こじんまりとした応接間に連れてこられた。
ソファーがある。
じゃぁ、
「奥さん!」
抱きつこうとすると、おばさんが部屋を出ていった。
何もない空間を抱き締めた俺は、何事もなかったかのようにソファーに座った。
ガチャ
ドアが開いて厳ついおっさんが入ってきた!
美人局か!
俺に緊張が走る。
理不尽だ!まだ触ってねぇ!
「ノガミさん俺は、ここのギルドマスターをしているものだが、貴方の連れている方々の事で聞きたいことがある」
厳ついおっさんが言った。
なんだ?ルファス達のことか?
はっ!そうか!
犯罪歴でも、残ってたか?
「・・・な、何の事ですかな?」
俺は、冷や汗をかきながら言った。
「あの、若い男と女の子の事ですよ」
あ~、やっぱりか!
「ルファスとキャスカが何か問題でも?」
俺はソファーにもたれかかって聞いた。
「先日、登録してもらった情報を本部に魔通信で送ったら、本部ギルドから問い合わせがきた」
厳ついおっさんが俺を睨んでいる。
怖いので目線をずらす。
「お前は何故、あの方々と一緒にいる?何が目的だ?」
は?
なんだそれ?
「いや、ルファスもキャスカも仲間だし。冒険者になるのが目的だけど?何か?」
意味がさっぱりわからん。
「お前は二人の事を知ってるのか?」
厳ついおっさんが凄く睨んで怖いんですけど。
「知ってるよ。ろくでも無い親父から逃げてきたんだろ?誰か守ってやる奴がいたって良いじゃないか。過去に犯罪歴があろうが奴らは前に進もうとしている!そんな奴等が冒険者になりたいって言って、仲間の俺が協力してやって何が悪い!」
俺はテーブルを叩いて言ってやった。
厳ついおっさんがポカーンとした顔で俺をみる。
「そうか、お前の気持ちはわかった、奴等を守ってやれ」
厳ついおっさんが言ってきたが、言われなくてもそのつもりだ。
バシッ!
おっさんが俺の腕をを叩いた。
痛い。
「俺は、お前を見直したぞ!カリナから乳モミ魔王と聞いていたが」
おばさん、カリナって言うんだ。
・・・乳モミ魔王って、
「俺は、ギルドマスターのグレイドだ。帝国相手だ!気張って精々、死なないよう頑張れ!」
そう言って、グレイドは俺の手を握った。
「そうだ、ノガミ! 本部から帝国に情報がいってるだろうから早くこの町を出た方がいいぞ!」
ん?おっさん何を言ってる?
ホントに訳がわからん。
俺はナビをセットして町を出た。
勿論みんな一緒だ。
「あんたが乳揉むから町を追い出されたじゃないの?」
キャスカが言った。
何を言っているキャスカ、揉んだんじゃない、揉んであげたんだよ。
「俺達はSランクの冒険者になる」
俺は宣言した。
「大きく出ましたね」
ルファスが笑ってる。
「私はヒロシがの側にいる」
レイラは可愛い。
「これから、どこ行くのよ?」
キャスカが聞いてきた。
「良いとこだよ」
俺はそう答えた。
軽キャンのナビはゼノス王国にセットしてある。
軽キャンは軽快に今日も旅路を行く。
俺達はゼノス王国に向かっていた。
ゼノスとカローラは五十だろ、マルスは俺が国を出たとに20歳位にだったから、今じゃ23歳位かな?正確な年齢は知らないが、みんな年をとっただろうなぁ
みんな元気にやってるだろうか?
若返った俺を見たらビックリするかな?
俺は懐かしい思い出を振り返りながら運転した。
少し前、
「ゼノス王国に行く、そこで、みんなの武器防具を、この世界で最強クラスの物で揃える」
俺は休憩のさいに、みんなに言った。
「ゼノス王国?」
ルファスが知らないって顔で聞いてきた。
「前のゴルソン王国だよ。今はゼノスが王様だからゼノス王国」
俺は教えてやった。
「ゴルソン・・・あー、新興の商業国の。うちの国ともノガーミ商会を通して交易ありました」
ルファスが言った。詳しいね?
「そうだ。ゼノス王国は商業国として稼いだ莫大な金でミスリルとかの希少な資源とかバンバン買ってるし、武器防具開発も盛んだ。軍隊もガンガン強くしてッからな質だけで言えば世界最強だろうな」
俺は自信満々に言った。尊敬しろ。
「何であんたが、そんな詳しいのよ」
キャスカが言った。ほんとバカだねお前は。
「俺が、ノガーミ商会の会長だからに決まってんだろ?」
やれやれ、と言ってやった。
あ、
秘密にしてたんだった。
「・・・・・」
めんどくせぇ、どうでもいいや。どうせゼノス王国行ったらバレるんだし、遅いか早いかだけだ!俺は開き直ることにした。
「ノガーミ商会の関係の人かと思ってましたが、伝説の商人ノガミは貴方だったんですね」
ルファスはキラキラした目で見てくれるね。
キャスカは胡散臭そうな者を見る目だ。
後で玉ねぎの刑に処す。
そんな事も有りつつ俺達は数日をかけゼノス王国の近くまで来ていた。
ここまで来る途中魔物を沢山狩った。
魔石も沢山回収した。
レベルもみんな上がった。
俺達は確実に強くなってきている。
「後、もう、ちょっとだ!」
俺はみんなに言ってアクセルを踏み込む。
凱旋だ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます