第16話 玉ねぎ

「飲みに行くぞ!」

町につき冒険者ギルドで依頼の報告と魔石の換金を済ました俺は言った。

慰労と親睦を図る!

俺は上に立つものとして出来る男だ!

日本に居た時、平社員だったから自分から言った事なかったな・・・

いや、今は違う!俺は、ここ異世界に来て変わったのだ!

「おい!早く行くぞ」

俺がしみじみ思っているところにキャスカが言ってきた。

「キャスカ嫌いな食べ物は、ないか?」

俺は笑顔で言った。

貴様の嫌いなものがある店に連れて行くの刑に処す。


酒場。

「じゃ、タマネギのスライスサラダにオニオンリング、オニオンスープにオニオングラタン、玉ねぎ料理じゃんじゃん持ってきて!あと酒も」

俺は笑顔で店員のお姉さんに言った。

キャスカは泣きそうになってる。俺は恐ろしい男なのだ。

「キャスカ、好きなもの頼むんだよ」

ルファスが言って俺の策略が崩れた。

「じゃあ、私は、・・・」


シャク シャク シャク

「いやぁ~、血液サラサラだぁ」

俺は、タマネギサラダを食べながら言った。

みんな好きなものを頼み、俺の周りには玉ねぎ料理が並んでいた。


シャクシャクシャク、

「さて、これからの事だが」

シャクシャクシャク、

「この町から、」

シャクシャクシャク、

「シャクシャクうるせぇ」

キャスカ、そう言うが、玉ねぎ料理頼んだら玉ねぎサラダしかないって。

しかも、じゃんじゃん持ってきて、って頼んだから山のように玉ねぎスライスがあるんだよ~

いい加減口の中がヒリヒリするので残したいが、育ちの良い俺は残すのに罪悪感があり全部食べた。

読者のみんなも出されたものは残さず食べよう!


程好く酔った俺は飲酒運転はしない。ここで車中泊だ。

軽キャンに乗ってて良かった。

ただ、キャンピングトレーラーを宿屋に置いてきたので軽キャンに大人3名と子供1名では狭かった。

俺はレイラと密着して寝た。

幸せな気持ちで寝た。



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