第9話初心者向けカメラの話4


 主人のFZが(1000を省略します、また愛称はあまりつけるとごっちゃになる可能性があるので避けます)どれくらいの期間展示されていたのかは分かりません。しかし主人は「もっと高い頃から見ていた」そうなので、一年以上は過ぎてはいるでしょう。

ネットでFZ1000を購入した方の「三年で動かなくなった」という記事を見つけましたが、今の所全く悪い所は見られません。

しかし最初の頃


「信じられん! このまま電源が落ちる! 」


と何度も主人の叫びを聞きました。バッテリー切れを起こした際の事です。私のサザビーはバッテリーが完全に切れるとき、電池で伸びた鏡筒を収納して切れてくれますが、何故かこのFZは伸ばしたままで切れてしまうのです。


「嘘やろう! これぐらい機能としてないとおかしいやろう! 」


もともとの定価のことを考えれば、確かにないといけない機能です。持ってきたカメラケースに入らないのですから。かくして純正の予備バッテリー六千円を購入し(主人は自他共に認めるバッテリーマニアなので)この事に対処しました。

 

 しかしこのことはもう完全解決済みです。多分苦情も多かったのでしょう、パナソニックのサイトを開き、SDカードでバージョンアップしました。するとそれ以降は全く起こらず、ほんとうに便利な世の中です。


 FZを手に入れて、主人は右目でファインダーを覗きながら、左目では実際の鳥の動きを追いつつ、シャッタースピードとホワイトバランスを調整しながらという技を身に付けつつあります。

ホワイトバランスとは単純に言うと画面の白さの事です。夏の日差しの強い中そのまま写真を撮ると白く映ってしまいます。この点が人間の目とは違うのですが、白く映ってしまうと「白飛び」といって現在の技術では修復不可能な写真になってしまいます。不思議なのは暗く映った方が大丈夫な事です。パソコンで簡単に修正ができるので試してみてください。


 そしてこのFZの欠点といわれるのが、実は「白く映る」ということです。白くというより明るすぎると言った感じでしょうか、ですがそんなに気にはなりません。それよりも一眼よりもかなり軽く、扱いやすい。コンデジがなくなると言うことより、このネオ一眼の方に各社シフトして行っているように感じます。


何よりも買ったばかりの頃、バードウオッチングで知り合った人たちに

「これ〇万円で買ったんですよ! 」

「それは安い! 」

そう言わない方はいませんでした。私はサザビーで満足してはいたのですが、ファインダーの威力をまざまざと見せられる毎日になり


「お前もファインダ―ついたの欲しいやろう? 」

「そりゃあ・・・」

「FZ300は防塵防滴、それやったら俺も操作が同じやから」

「センサーは? 」

「豆粒・・・」

「バッテリーは、FZ1000と同じなの? 」

「同じ」

「フーン・・・でもいい」


「じゃあFZ85は? 光学六十倍、ライカレンズでもないし豆粒センサーやけど」

「じゃあ、バッテリーは? 」

「違う・・・」バッテリ―のサイズは型によってまちまちです。

「じゃあいらない」


といいつつカメラ店で、電気店でカメラを触る日々、でもすべてが

「高価」に感じてしまうのです。


「FZを安く買い過ぎたね・・・」


嬉しいような、悲しいような出来事になってしまいました。





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