現れたガイチューン将軍!!
「何ぃ!?カメムシンが返り討ちでやられただと!?」
報告したシロアリスをギロリと睨み付けるガイチューン。シロアリスはビビって失禁しそうになったのを、必死に堪えた。
「は、はい……こ、こうなれば、本国から機害獣を……」
超頑張って進言した。幹部がこうも立て続けにやられている状態。もっと戦力を増やした方がいいとの判断で。
バン!と床を叩きつけるように立ち上がったガイチューン。こめかみに尋常出ない程の怒りシワを刻ませながら。
「本国に援軍要請など、恥ずかしい真似ができるか!!こうなれば、俺自らが小娘共を葬ってくれる!!」
元々倉倉市はラフレシア・プリシィとの決着を付ける為に来た、本国に無理を強いて。よって簡単い泣き付く事など許されない。
とは言っても、総王ダイオキシンは各支部から送金をしてもらい、何とかやっていっている状況なのだが。
「聞けば副王シーペストも幌幌町で戦闘をした様子…奴には遅れを取る訳にはいかん!!」
副王シーペストとガイチューン将軍は、共にカンキョハカーイ四天王の一人でもあり、ライバル同士でもあるのだ!!
「で、では私も……」
本心ではやりたくない。敗れた幹部はそれぞれ自分と同等かそれ以上の力を持っているのだ。敗北濃厚の戦場に赴きたいとは思わない
「貴様は待機しておれ。小娘共を相手に多勢とは、武人の誇りが許さぬのでな!!」
マントを翻し、ガイチューン将軍は不敵な笑みを浮かべながら、姿を消した。
対してシロアイスはへたり込んだ。心からの安堵で、我慢していた筈の失禁で床を濡らして……
園芸部室の椅子に、シスター・ドリアンを縛り付け、ラフレシアンのまま尋問をする風華達。
「あなたは何者?敵?」
「…………」
風華の問いに睨みつけながらも無言で応える翡翠。
「だんまりのままじゃ、いつまでも解放されない」
「…………!!」
目を細めた藤子にビビって硬直しながらも無言を貫く翡翠。
「こちらが優しく言っているうちに、さっさと吐いたらいいんだよ!!日本語解りますかぁ!?解りますよねぇ!?」
「!!…………」
美鈴の物言いにムッとしながらも、口を開こうとしない翡翠。
「ふぅ、頑固だね」
「……アンタ、さっきからポッキー食べながら尋問しているけど、そんな態度じゃ私も口を開く事はないから!」
なんと!風華はお菓子を食べながら翡翠を尋問していたのだ!!ふざけていると捉えられても不思議ではない!!
「あ、そ、そうね、ごめんなさい」
そう言ってポッキーを机に置く風華だが、視線はポッキーから逸らさず、何故か涙目になっていた。
「大体アンタ等の仲間のオレンジがねぇ!!」
縛り付けられている状態なので、椅子ごと風華に詰め寄る翡翠。
藤子と美鈴は怖いので、シュンとしている風華に狙いを定めたのだ。
「オレンジ?エブリシングサマーの事?」
「知らないわよ名前なんて!!私に技を出させて逃げるわ、スクーターで轢き逃げするわ!!最悪のヒロインよあの女!!」
愚痴る翡翠。何となく納得したと頷く藤子と、明らかに小馬鹿にしたような顔になる美鈴。
「……エブリシングサマーと戦った。のか……だからあの悪臭……」
「負けて逆ギレですか小娘!?カワイチョウデチュネェ!!ギャハハハハハ!!ザマァ!!」
またまたイラッとする翡翠。
「ちょっと!そこのブラウンの女!!さっきから、このシスター・ドリアンを馬鹿にし過ぎじゃないの!?」
「シスター・ドリアン。それが名前か」
ギクッとした翡翠!!名前バレでラフレシアンの従者から、ドリアン王国の王女だと言う事がバレてしまう!!
そしたらお家がフラワーパークと戦争に……
マズい。今は100%負ける……
ラフレシアンを葬り、カンキョハカーイの幹部を倒して、力を見せ付けてから名乗り出て、同盟国を募る。
それが翡翠が倉倉町にやって来た理由なのだ!!
「ち、ちちち、違うわよっ!!シスター・ドリアンて何よ!?」
思い切り目を逸らす翡翠だら、バタフライも真っ青な程、目が泳いでいた。
「今自分で言ったわよね?」
余裕を取り戻した風華は、ポッキーを咥えた。何故ならば……
「否定するならカンキョハカーイって事になり……」
藤子の台詞に乗っかって愉快そうに美鈴が身を乗りだした。
「尋問から拷問に変わりますよぉっ!!!」
そう。最早風華のお菓子愛を阻む枷は無い。カンキョハカーイならフルボッコ!!
そして翡翠は思考を回す。
拷問は勘弁だ。目的さえ言わなければいい。美少女たる自分がエロ漫画のように恥辱を味わう真似は避けなければらないし、国民に知られたくもない。馬鹿の兄と自分は違うのだから!!
そう思い、口を割る。
「そうよ…私がドリアン王国王女、シスター・ドリアン!」
「で?そのドリアン王国王女が何しに来たの?」。
風華の質問にドキッとする。まさかお前等を倒しに来たとは言えない。言ったら最後、自分が倒されるからだ。
せめて一人ならば……
脂汗を流しながら押し黙る翡翠。
「エブリシングサマーと戦ったのよね?」
藤子の問いに動悸が増した。
「返り討ちに遭ったようだけどね。ギャハハハハハハハハハハ!!」
美鈴の挑発に、苛立ちが心を支配する。
その時、『バカアアアアアアン!!』と、園芸部室の向かいの校舎が破壊され、崩れ落ちた!!
「な、何事!?」
園芸部室を飛び出して校舎を見た風華達は絶句した。
何者かによって破壊されたであろう校舎。殆どが使用不能な状態になっていた!!
「見て!!山になっている瓦礫の上に人影が!!」
風華が指差す粉塵の向こうに、腕を組みながら仁王立ちしている影があった。
「…なんかヤバい」
身構える藤子!!緊張で額から汗を流して。
「アイツが壊したの?こんな木端微塵に!?殆ど原形が無くなる程に!?」
美鈴が慄く。後ろに下がっている自分に気付かない程、恐れている。
徐々に粉塵が晴れる。
椅子に縛り付けられた翡翠がぴょんぴょんと縛り付けられたまま飛び跳ねて合流する。
「アンタ等ねぇ!!逃げるなら縄を解いて…………え?」
完全に晴れた粉塵。その姿を見た翡翠が絶叫した。
「うわあああああぁあああああああああ!!!」
「ど、どうしたの?」
「知ってるの奴を?」
「何者よアイツ!?」
翡翠はガタガタ震えながら口を開く。
「カ、カンキョハカーイ、総王ダイオキシンに次ぐ四人の内一人……ガイチューン将軍!!」
風華達はガイチューン将軍を見て構え直した。
「相当強いわね………」
緊張で汗ばむ三人と一人。だが、ガイチューンはただの確認を口から漏らした。
「4人か。報告の人数と同じ。あの小共がラフレシアンで間違いないな」
そしてガイチューンはほんの少しやる気になった。
ビリビリと風華達の身体を貫く闘気!!対峙しただけで膝がガクブルだ!!
「わ、私はラフレシアンじゃないわ!!私はドリアン王国の王女、シスター・ドリアンよ!!」
自分は関係ないから逃がしてくれ。暗にそう懇願したつもりだった。
「ドリアン王国?弱小国家がラフレシアンと手を組んで俺を倒そうと言うのか?」
ちが―――うっ!!何でそーなるのっ!!
と、地団駄を踏みたくなるも、椅子に縛られて何もできない!!
「シスター・ドリアン、あなた……」
「今日初めてあったばかりの私達と共闘しようと?」
「そうと決まれば縄を解くわっ!!」
違うっっっ!!何故アンタ等と一緒にあんな化け物に挑まなきゃならないのっっっ!!
そう思った翡翠だが、拘束を解いてくれたのは有り難い。解かれた刹那、ガイチューンに背を向けて走り出した。
「戦闘最中に背を向けるとは愚かな!」
遠くにいる翡翠に向かって拳を突き出すガイチューン!!
凄まじい大気の塊が翡翠の背中を直撃する!!
「きゃああああああああああああ!!」
翡翠は大気の塊に背中を押される形となり、そのままの姿勢でぶっ飛んだ。
「ぎゃああ!!」
園芸部室の壁に顔面から突っ込んでしまった翡翠。その姿を見て感動を現す風華達!!
「あなたって人は……私達に奴の力を見せる為に身体を張って!!」
大粒の涙を流しながら翡翠に駆け寄る美鈴。さっきまで小馬鹿にした暴言を吐いていた人間とは思えなかった。
「個々に戦っていては、勝ち目は無いみたいね」
「コンビネーションで行きましょう」
風華と藤子は見つめ合い、頷く。
「ベルクリケット!あなたは皇龍王達を呼んで!!」
言うな否や!!
風華と藤子はガイチューンに突っ込んで行った!!
「はぁぁぁぁあ!」
真正面からパンチとキックを乱打する風華。
「軽いわ!避けるに値しない攻撃!」
ガイチューンはその屈強な身体で、ただ受けた。
「大した余裕ねっ!!」
全体重を乗せた重いローキックを放つ風華だが、ガイチューンは逆に感心した風に笑みを零した。
「ほぅ?これはなかなか。では、少しだけ応えようか」
ガイチューンもローキックを放って応戦!!
互いの脛にぶち当たる。
「ぐっ!?」
よろめいた風華苦痛に歪んだ表情を露わにして。
「まぁ、なかなか重い一撃だったぞ」
拳を振り上げるガイチューン。その時、風華が微かに笑っていたのが目に入った。
「たあああああああああああああ!!」
ガイチューンの後ろに回り込んでいた藤子!!思わず振り向くガイチューン!!
「これを狙っていたのよ!!」
風華の右フックが顎に、藤子の跳び蹴りが延髄にぶち込まれた!!
「モロに入ったわ!!」
「沙彌吾達を待つ必要も無かったか」
身体が流れるガイチューンだが、崩れた身体の儘、腕を薙ぐ。
「きゃあ!?」
「はぅっ!?」
ただ、ただ薙いだだけの拳に吹っ飛ばされた二人!!
自力が、自力が全く違う!!
この巨大な敵にどうやって立ち向かえばいいのだ?
「コールドウェイブ!!ジャパニーズウィステリア!!」
皇龍王達を抱きながら美鈴が駆け付けた!!
「ラフレシアンの従者共か?少しは面白くなるのだろうな?」
ガイチューンは早く武器になれ、と言わんばかりに指をクイクイと動かす。
「言われなくても!!因幡上あ!!」
「皇龍王!!」
「沙彌吾、来て」
そして同時に叫ぶ!!
「「「ラフレシアン!01!!!」」」
皇龍王はプラズマシールドとなり風華に、沙彌吾は両刃斧となり藤子に因幡上はブーメランとなり美鈴に装備される。
「どれ、試してやるからかかって来い」
ドーンと仁王立ちのガイチューン!!
三人はトランスフォームをした従者を従え、巨大な敵に向かって行った!!
「いけぇぇぇ!!」
風華がプラズマを放出する!!
「こそばゆい!!」
プラズマすらも片手で薙ぐガイチューン!!
「ぬぅ?」
ガイチューンの目の前にブーメランが迫っていた!!
「くらえ化け物!!」
プラズマよりやや遅れて放ったブーメランがガイチューンを襲った!!
「ぬううううわああ!!」
なんと、ガイチューンはブーメランに頭突きをぶち当てた!!
地面に叩き落とされたブーメラン!!
「これで終わりかラフレシアン…ん?」
顔を上げるガイチューンだが、殺気が頭上から降っているのに気付いたので、愚かにも見上げた。
「ぁぁぁぁああああああああ!!!」
藤子が両刃斧を振り被りながら降りて来たのだ!!
既に渾身の力で振り下ろされた両刃斧は、ガイチューンの顔面に見事にヒットした。
「やった!!」
「私達のコンビネーションを見たか!!ただのデカいオッサンが調子に乗るから!!ギャハハハハハ!!」
勝利を確信し、喜ぶ二人!!
しかし、藤子は真っ青になって震えていた。
藤子の手には両刃斧が無い。
両刃斧は、ガイチューンの顔面に跳ね返えされ、地面に突き刺さったのだ!!
「ハハハ……は?」
流石に美鈴も笑うのをやめざるを得ない。
武器も通じず、コンビネーションも通じない……
絶望
その二文字が風華達の心を支配する。
「退け!コールドウェイブ!君達ではまだガイチューンは倒せない!!」
トランスフォームを解除した皇龍王達が撤退を指示するも、風華達はへたり込んで微動だにしなかった。
「よほどショックだったようだな。自分達の力を疑いもしなかっただろうからなぁ!!」
とどめと云わんばかりに拳を振り上げるガイチューン!!
その時、無数の蔓が風華達を絡め取った。
「こ、これは?」
藤子は蔓の出所を目で追う。
「さっきの!!これは一体何の真似!?」
蔓は、シスター・ドリアンが持っているカラフルなジョウロから伸びていたのだ。
「手加減はするわ!!西瓜と南瓜でしか試した事がないから自信ないけとね!!」
胸のドリアンブローチが肥大化する。
「アンタ達!!そいつを倒したいんでしょ!?協力して貰うから!!」
「な、何を……くうっっっ?」
蔓から力を抜き取られる感覚。
「力が……力が出ない……」
蔓に巻き付けられて、息を荒くする藤子。見ようによってはエロ漫画にあるような画だった。
「手加減するってば!」
翡翠はジョウロをガイチューンに向ける。
「シスター・ドリアン!!ファールスメル!アターック!!!」
この世と思えぬ悪臭がガイチューンを襲う。
因幡上が戦慄を以て声を張った。
「こ、これはドリアン王国の!!」
沙彌吾も慄いて感想を述べる。
「それよりも、クレイジー・スメルと同種の臭い!!」
従者達はかなり後ろまで退避した。
巻き添えを食らって倒れたら、ラフレシアンを助ける事ができなくなるからだ。
「クレイジー・スメル?いや、違う!きゃあああああああああ!?」
養分を絞られていく風華達。
「ラフレシアンの養分は強力よ!!死ね、ガイチューン!!!」
「こ、これは報告にあったクレイジー・スメル!?ぐ!ぐあああああああああああああああ!!!」
もんの凄い臭いがガイチューンを襲う!!
「流石ラフレシアンの養分!!ファールスメル・アタックの威力もアップしているわ!!」
未だかつてない手応えを感じた翡翠は、勝利を確信した。
しかし、直ぐに疑問が湧く。
ファールスメル・アタックの直撃を受けているガイチューンは、確かに悶え苦しんでいるが、全く倒れる様子を見せなかった。
なんで!?いつものファールスメル・アタックよりも強力な臭気なのに!?
なんでこいつは倒れない!?
「ぬぅわぁぁぁぁあああ!!!」
ガイチューンが力を込めて両腕を薙ぐ。
「そ、そんな!?」
爆風にも似た風を巻き起こし、ファールスメル・アタックの臭気は大気に飛散してしまった!!
「最初はヤバかったが、慣れたわ!」
「な、慣れた?」
恐れ怯える翡翠!!ファールスメル・アタックが慣れる程度で封じられるとは!!
ガイチューンは首をコキコキ鳴らしながら笑い、翡翠に近付いて行く。
「何、不思議な事は無い。俺はすぐに耐性ができる体質なのだからな」
害虫は農薬により死滅する。だが、その農薬がある日突然効かなくなる事がある。
それが耐性!!
ガイチューンは耐性能力が飛び抜けているのだ!!
「そ、そんな………」
力無くへたり込む翡翠。周りには、ラフレシアン達が衰弱して横たわっていた。
「最早貴様等には俺を倒す技も策も無かろう。ならば一思いに死ね」
拳を振りかざすガイチューン!!
その時!!
「いや~、校舎壊れちゃっているよ~何だろね~?」
常夏が呑気に現れた。
「む?何だ貴様は?」
「あれれれ?オジサン誰?うわっ、コールドウェイブ?ジャパニーズウィステリア?ベルクリケット?」
ぶっ倒れているラフレシアン達を見て驚愕する常夏。
「と、常夏……」
「わ、私達の事は気にしないで……」
「は、早く逃げて……」
養分を抜かれ、ヘロヘロになりながらも逃げるよう促す風華達。
「うん、解った」
常夏は全く躊躇せずに逃げようとした!!
「ちょ!?ま、待ちなさいっっっ!!アンタ、この状況を見ても逃げ出すと言うの!?」
それでもヒロインか!!
との、怒りの目で常夏を見た。
そんな翡翠を常夏はじーっと見る。
「誰だっけ?」
首を傾げる常夏。本気で誰だか解らないようだ!!
「ふっ!ふっふっ!!ふざけるなぁぁあああああああああああ!!!」
翡翠は本気で頭の血管から血を噴き出して怒りまくった。
「アンタさっき私と戦ったじゃないのよっ!!どんだけ忘れやすいのよっ!!」
人差し指をブンブン震わせながら常夏にキレまくった。
「戦った………ああ!瞬殺したよね~!」
思い出したと、パンと手を叩いた常夏は、満面の笑みで翡翠の傷口を広げた。
「くっくっくっ!!アンタ!!本当に不快よっ!!」
モロに不愉快をアピールする翡翠の姿を見て、風華が気が付いた。
「常夏っ!!チェンジよ!!」
ギョッとして風華を見る藤子と美鈴。常夏だけで物がした方がいい。後に反撃の為に。それなのに、敢えて戦わせようと言うのか?
「貴様……ラフレシアンか?」
ズンと常夏の前に仁王立ちして睨んだ。射殺す様な眼差しで。
「うん。そうだよ。って、コールドウェイブっ!逃げろと言ったり変身しろと言ったり!どっちなの?」
「敵は目の前の大男!!頼んだわよ常夏っ!!」
「て、事はぁ、変身しろって事だよね?了解了解ぃっ!」
軽い決断で変身携帯を取り出した。
「チェーンジ!!ラフレシアン!!」
「むうっ!?」
あまりの光に手のひらで目の上を翳し、影を作った。
光が晴れると、そこにはラフレシアンに変身した常夏がドヤ顔でニンマリしていた。
「眩しく煌めく太陽!!たぎる血潮に胸躍らせる!!だけど!!日射病で倒れる不安が不快っ!!美少女戦士ラフレシアン エブリシングサマー!!」
バーン!とポーズをとる常夏。
「報告では貴様で四人……最後のラフレシアンだな!!」
ドン!と一歩踏み出すガイチューン!!
「オジサン、オジサン、おっきいねぇ~」
ほぇ~っ、とガイチューンを見上げる常夏。緊張感が全く感じられない!!
「アンタね!!真面目にやりなさいよっ!!」
いきり立つ翡翠だが、礼を言う風華。
「エブリシングサマーは絶対負けない。あなたが居てくれて助かったわ……」
微かだが、お辞儀までして。養分を抜かれて動くのも億劫な筈なのに。
翡翠は何が何だか、よく解らなかったが、一応褒めて貰った事だけは解ったので、それ以上何も言わなかった!!
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