第一章 楽しむ三人
『うわあああ』
いくら試合をして戦闘慣れをしてると言っても中身はただの子供だ。さらに言えば本当に命のやり取りをしたことがあるわけではない。上位種族たる悪魔がいきなり目の前に現れ魔法を打たれたら普通は死ぬ。だがアウゼスとアリスとエレンがいる場所は普通の場所ではない。
『どうなってる!なぜこんな結界が張ってあるんだ話がちげーぞ!』
『あ、あれ生きてる?おい!アリス大丈夫か!』
半透明な障壁を挟み困惑と心配という二つの感情が表に出されていた。
『ああああぁぁぁぁくそ!このくそ忌々(いまいま)しい障壁ぶっ壊してやる』
『それは無理だね、残念ながら伯爵級ごときじゃこの結界は破れねーよ』
『誰だ!』
『ここが守国十席の一人が治めてる領地だとも知らないとは、お前は悪魔の中でも無能派の悪魔のようだな』
『この俺様が無能だと!!どこにいやがる生まれてきたことを後悔させてやる』
『あはははは、無駄だってお前ごときが勝てるわけねえだろ。自分の実力ぐらい把握しとけよな』
『ウル無茶を言うな、無能は実力どころか言葉も理解できん。もっと簡単に言ってやれ無能は帰れとな』
『ははは、それもそうかウィード』
シルヴァ、ウルヴァーナ、ウィードは醸かもし出される雰囲気とは裏腹に楽しんでいた。もしかしたら戦闘はできる、さらに憎き悪魔を馬鹿にできるという最高の状況なのだ。
『俺がやるから、二人は子供たちを頼む』
『ちぇ了解』
『はい領主』
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