第一章 授業
『ここまでで何か質問はあるか?』
『先生!ステータスって何ですか?』
ゼルバートが無邪気に手を上げる。誰が見ても微笑む、そんな光景だ。
僕はゼルバート、お父さんに勉強を教えてもらっているところ。でもなぜか授業中は先生と呼びなさいと言われている。なんでもメリハリをつけるためらしい。
『ステータスというのは、肉体の強さを数値で表したものだ。ステータスが高ければ病気などにかかりずらくなるし、けがをすることも減る。』
お父さんはいつも真剣な顔だ。めったに笑わないし、口調も丁寧だ。いつもシルヴァ様達にお前は堅いと言われてるけど、僕はお父さんの真剣な顔がかっこよくて好きだ。
『先生のステータスは高いですか?』
『先生のステータスはあまり高くない。といっても冒険者にしてはという意味だが』
『僕のステータスは高くなりますか?』
『ゼルも魔法職に就くだろうから、あまり高くなるとはないだろう。しかし特殊職業に目覚める場合もあるのでステータスを高くしたいのならばそれを狙ってみてもいいかものしれない』
『特殊職業に目覚めるってどういうことですか?』
『本来は魔法使いから魔法士のように決められた成長するにつれなっていくが、稀に決められた職業とは違う職業になったりすることがある。そういう特殊職業は基本的に強力だがめったになることはできない。中には生まれたときから特殊職業ついている者もいる。アリスはその一人だ。』
『アリス姉ちゃんはどんな特殊職業なんですか?』
『アリスは聖女見習いという職業だ、特殊職業の中では比較的ついているものが多い職業だ。ちなみに守国十席の一人にも職業聖女についていらっしゃる方がいる』
『聖女様はどんなことができるんですか?』
『基本的には基本属性一つと特殊属性の聖が使える。守国十席の聖女様は氷の聖女と呼ばれている。ちなみに氷というのは水属性のさらに上だ』
『それぐらいわかるよ!火、水、土、風、光が基本属性と呼ばれていてスキルを上げれば炎、氷、地、嵐属性に進化する。光属性は進化しないでしょ!』
絵にかいたようなどや顔で説明する息子を見て苦笑いを浮かべるウィードであった。
『その通りだ、よく覚えていたな。そのほかにはさっき言った聖属性、時空属性、エルフが使う樹属性、死霊属性、悪魔が使う闇属性。などの特殊属性と呼ばれているものがある。』
『アリス姉ちゃんはどの属性を使えるんですか?』
『アリスは聖属性以外使えない、今使えないだけでいつかは使えるとは思うが』
『特殊属性に目覚めたりして!』
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