閑話 女神のひとりごと
ふぅ……。
そうね、年頃の男性にはこういうものがあるんだわ。
中身は見ないで、地球の神に渡さないと。
だけど、あの子も下手打ったものね。
まさか周辺で最も力を持つ、地球の神からまで、内緒で魂をかっぱらってたとは思わなかったわ。
私の世界から持っていった時だって、かなり厳重に抗議したのに、なんで懲りなかったのかしら。
この分だと被害はかなり拡がっているかもね。
被害者全員で抗議を出せば、あの子の神格降格だってあり得る……。
いえ、何だったら地球の神一人でもそれはできちゃうかも。
そこに抗議が来れば、存在消滅だってなくはないわ。
それはいくらなんでもよね。
ま、しばらくは代理神に変わったということだし、徐々にあの子の痕跡が消えた世界に変わっていくでしょうし、あとは彼の行く末を見守るだけかな。
はーっ。
先に地球の神に相談を持ちかけておいて良かったよー。
じゃなかったら、連帯責任で、私も自分の世界を取り上げられる所だったわ。
だって一応、あの子の指導神の一人だったんだし。
すっごい大ごとになっちゃったけれど、運営に問題ない程度のエネルギー源の供出だけですんだし、新しい高位魂がもらえたし、結果オーライよね!
……あれ?
あの子、もしかして指導神担当した神の世界から、魂拐ってない?
ちょっ……! このノート持っていくついでに、地球の神に相談しよう!
もし、そうだったら大問題になるわよ。
あの子、ただじゃすまないでしょうね。
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