第8話 お父さんて
お父さんて癌にならないと思ってた。酒をガブガブ飲んで もいつも元気だった。二日酔いなんてしてたことない。
ある日、山に木の手入れに行ったお父さんはスズメバチに刺されて帰ってきた。チャリコ痛いわれー。こんなに腫れたわれー。で終わった。病院に行くことを皆進めたけど、行かなかった。
ある日、山に木の手入れに行っお父さん。ナタで親指を切って帰ってきた。自分でタオルで指をぐるぐるまきにしてそのまま仕事をしてた。帰って指を見た母が悲鳴をあげてた。本当に深く、本当に深く指が切れてた。指って縫わなくてもくっつくんだね。
ある日、酔っ払ったお父さん。1メートルほど下の溝にはまった。もちろん、何もなかったように戻って笑ってた。服汚れたわれー。
お父さん、梯子こら落ちても平気だった。
軽トラックを車庫にぶつけて柱が歪んでも足でなおしてた。
何が起きてもびびらない。何にも負けない人だった。
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