第8話、覚悟を決めて

松永「やはり気がつきましたか。そうです、ツヴァイからもらった物ですが危ないものなことは知っていましたので回収しました。それで私からも気になるのですがこのブラックボーンは魔力とか入っていますか」



???「正直に申し上げますが入っております。それもニトスが持っていた物と同じぐらいに」



松永「ニトスのやつではないのですか、そうなると・・・・いや、言わないでおきましょう。ですがなんとなく予測はつきましたので言わなくても構いませんよ」



???「そうですか、それでそれをどうするつもりですか」



松永「できることなら封印とかしたいけどそんなことが出来るはずもないからな。もし・・・・少しばかり尋ねてもいいか」



???「構いませんが何でしょうか」



松永「この私はどれぐらいこのブラックボーンにできる力があるかわかるか」



???「!!まさか、その身に宿すつもりですか」



松永「いや、今のところは宿す気はあんまりないがもしこれしか頼りにならない状況が来たら使う時にどれぐらい大丈夫か知りたいし・・・・何よりこれが存在していると言うことは万が一・・・彼女がこのブラックボーンせいで不幸になる時が来たらこの身に災いを受け入れるつもりだ」



???「そんなことをしたらあなたは・・・・知っているはずです。いずれは真の魔王になり果てることもそれでもやりますか」



松永「・・・・私は彼女の人生があまりにも可哀そうで涙を流したほどだ。もし、この身で救えるのなら救ってあげたい。それに私をこの世界に連れてくる前からあなたが私を見ていたからわかるかもしれないがそう言う人間なんだ、私は」



???「・・・・・そうでしたね、あなたはそう言う人間でしたもの。どんなに止めてもいざと言う時は言うことを聞いてくれませんよね。なら正直に言います。あなたはこのブラックボーンに対する力があります」



松永「・・・・そうか、なら最悪、真の魔王なる未来も考えておかないといけないな。私は常に悪い想定をする癖があるがそのおかげで何とかなったことが多いからな」



???「それでも良いのですか。悪い未来が待ち受けてもあなたは・・・構わないというですよね。あなたは昔からそうでしたからね。己よりも自分のことを大切にしてくれる人のためなら・・・・なんでもなれる人でしたね」



松永「まあね、それで気になったことがあるけどこのお前が実績とかいうやつでなんとかこのブラックボーンに対する力を強めてもらうことはできるか」



???「もちろんできますが・・・それでも最後に物を言うのはあなたの精神力と言うことは忘れないでください」



松永「それはもちろんのこと、むしろそれで何とかなったらびっくりするわ。後、先ほども言っていたけど先ほどから言っていた・・・彼女、ハイブリットを助けることはできるか」



???「正直に言いますが・・・・私にとってものすごく簡単なことです。魂とかそんな関係のやつでしたらいくらでも頼ってください。ですが願いは消費させてもらいますが」



松永「それは当たり前だな、ところでどれぐらい使うのだ」



???「そうですね、たとえて言うならハイブリットを助けるのに願い一回分」



松永「マジでそんなんで助かっちゃんですか。いや、助かるなら良いのですがもしかしてあなたはものすごい神様だったりしますか」



???「いいえ、そんな大した神様ではありませんよ。そう・・・あの魔王様に比べたらね」



松永「・・・え、そんなにやばい魔王がいるのですか。もしかしてこの世界に」



???「残念ながら松永さんがいる世界にはいませんが・・・でも安心してください。とても良い魔王様ですから」



松永「そもそも魔王と言う時点が危ない気がするが」



???「まあ、そうかもしれませんがでも魔王やる前は勇者していましたしそれなりの人格者と思います」



松永「!えーーー、その魔王は一体はどんな人生を歩んできたのですか」



???「まあ、それは今度の機会に言いますね。それよりも今回の願いはどれぐらい使いますか。回数で言うなら五回分残っていますが」



松永「それなら二回分を先ほど言っていたがブラックボーンに対する力を高めてくれ。これで最悪な状況の時には私も戦力に入れるぐらいの力はあるだろう」



???「わかりました、ならそうしておきますね。それと大変申し訳にくいのですか」



松永「なんだ・・・もしかして愛の告白とか」



???「それは絶対になりません、するとしても魔王様だけです。そうではなくて、その力を使う機会がもう来ているとだけ伝えておきます」



松永「それは・・・どうしてなんだ」



???「起きてみればわかります、それでは松永さん。健闘をお祈りしておきます」



・・・・・・


ツヴァイ「なんだ、この恐竜は今まで出会った恐竜でも桁外れの力を持っていやがる」



ディライ「ふん、恐竜程度に後れを取るとはな」



ベルフラウ「やばいであります、名前はわかりませんが明らかに危ない爪を持っているであります。あれが食らったらカロス以外は死亡が確定であります」



アズラッテ「そのカロスと言う人はすごい人なんだ、ベルフラウちゃん」



ベルフラウ「ま・・まあ、一応ある意味すごい人であります」



ツヴァイ「いくら攻撃しても大したダメージにならないとはムカつくなやつだぜ」



ディライ「だが、あの恐竜と戦えるのはこの場に誰もいない。逃げるにも囮が必要かな」



ベルフラウ「こちらを見て言わないでほしいであります。それよりも松永さんが未だ、寝ているので」



ディライ「なるほど、そいつを囮にすれば良いと言うことだな。確かに囮には最適だな」



ツヴァイ「うわー、本当に警察なのかよ、お前」



アズラッテ「ベルフラウっち、いくらなんでもひどいよ。そんなことをするのは」



ベルフラウ「違うであります、起こしに行かないと殺されてしますと言いたいのであります」



ディライ「・・・安心しろ、アイツは起きてきたが・・・残念なことにあの恐竜に標的されたようだ。今のうちに逃げるぞ」



ツヴァイ「アイツを見捨てるつもりか。あいつはいろいろと出来るやつだぜ。ここで死なせたらかなりうちのメンバーで痛手になると思うが」



ベルフラウ「ですが、助けに行ったら確実に殺させるのは分かっているであります」



アズラッテ「でもこのまま・・・・・え、松永さんの動きが見えなかったけど」



ベルフラウ「大丈夫であります、私も見えなかったでありますから目は正常であります、アズラッテちゃん」



ツヴァイ(!!・・・・俺よりも速かっただとそんなわけあるはずがない。この前までアイツ自身が戦闘ができないと言っていただぞ。仮にできても俺様よりも下のはず・・・)



ディライ(・・・使えないやつだと思っていたがあそこまで出来るやつだったとはな。しかし、アイツの戦い方は剣を使った戦い方であろう。なら見せてもらうか、お前が隠していた力を)



アズラッテ「急にディライさん、自分が持っていた剣を投げたのでありますか」



ディライ「見ればわかるであろう、アイツは剣で戦うタイプの人間だ。手助けをしたまでだ」



アズラッテ「やっぱり、ディライさんは優しいですね」



ディライ「だから勘違いをするな、アイツは使えるやつだと再認識したから手を貸したまでだ。使えないやつならすでに見捨てているところだ」



ツヴァイ「おい、剣を持って何かため始めていないか。それにディライが投げた剣を持ってからか剣が蒼白く輝いて見えるが」



松永(・・・・ディライ、感謝するこれで剣を・・・魔法剣を使った戦いができる。何となくであるができる気がする。これもブラックボーンの影響なのであろうか。だが、今はそんなことよりも目の前のテリジノサウルスを倒さないと自分には使える属性が何となくわかるだからこれにかける)



松永「我が魔よ、敵を滅する力となれ、グロームソード」



四人「「「「!!」」」」



ディライ(・・・やはり力を隠していたか、松永。だが、これはあいつらとの戦いに期待ができるな。せいぜい、この戦いで死なないでくれるな、私のためにも)



ベルフラウ「す、すごいであります。いつの間にそんな力をつけたでありますか」



ツヴァイ「力がついたと言うより最初からできたと思うぜ(しかし、あんな魔法を使った戦い方ができるならこの俺様にも学ぶべきところはあるかもしれないな。あの雷を出して戦うことでも教えてもらうとするか)」



松永「流石に一撃では死なないか。だが、それは承知の上、戦いは始まったばかりですよ、テリジノサウルス」




続く



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