第5話、作戦名はチキン戦法A
松永「ここは焦らずに慎重に戦おう、ツヴァイさんもその方針でよろしいですか」
ツヴァイ「ふん、そんな戦術しなくても俺様が始末してやる」
松永「やめてください、あなたには噛ませ属性があるのに危険な行為はしないでください」
ツヴァイ「喧嘩を売っているのか、貴様は」
松永「いいえ、助言をしているのです。ここはあなたの速さをうまく利用してあのカルノタウルスを翻弄してください。その間に私はカルノタウルスが登って来れそうもない大きな岩の上に登って援護射撃をします。災わないなことに手ごろな石がたくさんありますので」
ツヴァイ「なるほど・・・と言うことは俺様の力が重要と言うことだな」
松永「はい、ですので油断してツヴァイさんが深手を追ったら我々、二人はあのカルノタウルスの晩御飯にされてしまいます」
ツヴァイ「確かにそうだな、それとこれが終わったらお前が知る限りのことをすべて話せよ」
松永「わかりました、それでは健闘を祈ります」
ツヴァイ「なら、行くぜ。カルノタウルスさんよ、俺様に出会ったことが不運だったな」
松永(・・・本当に大丈夫かな?油断して危ない状況にならなければいいけど)
ツヴァイ「図体の割には早い方だが俺様と戦うには実力が足りなかったな」
松永「す、すごい。生で見たらとんでもない速さだ。速すぎてマジで見えない、しかも確実にカルノタウルスにダメージを与えている。これ、ツヴァイが弱いじゃなくてニトスが強すぎただけじゃないかな」
ツヴァイ「どうした、それまでかよ。ならとどめを刺してやるぜ」
松永「正直に言って、私はほとんど戦闘に参加できませんよ。だって次元が違いますよ。誰だ、ツヴァイを噛ませ属性と言ったやつは・・・・私か」
ツヴァイ「これで終わりと・・・さて、それでは約束通りに話してもらおうか。お前の知っていることすべてを」
松永「了解です、それで話は長くなりますから帰りながら話しますね」
それから松永は自分が知っている限りのことを話した。この世界のことに元の世界のこと、さらにツヴァイがいた世界のことを知っていることも。
ツヴァイ「なるほどな、普通なら信じられない話だがこんな状況に俺様の力を知っているとなると本当なことだろうな」
松永「信じてくれましたか。よかった、信じてくれなかったらどうしようと思いました」
ツヴァイ「ついでに聞くがもし信じられなかったときはどうするつもりだった」
松永「そうですね、ツヴァイさんがすべてのセリフを言い切る前にBBライダーに一撃を食らったこととか最終的に黒き風に殺されたとか」
ツヴァイ「お前、そんなことも知っておるのかよ。なら言おう・・・できる限りその黒歴史は知らないやつに伝えないでくれ」
松永「安心してください、私もむやみに広げようとしませんが・・・もし、変なことをしたら・・・わかりますよね」
ツヴァイ「その時はお前を抹消すればいいのだな」
松永「そうそう、私を抹消すれば・・・・ってちゃうわーー」
ツヴァイ「お前、ツッコミのところがウェルチに似ていないか」
松永「だから私はお前たちが出てくる物を何度も繰り返したからそのせいでツッコミと言えば・・・ウェルチみたいになったというわけだ」
ツヴァイ「ついでに聞くが俺様はどれぐらい人気なんだ」
松永「正直に言って人気はあんまり高くないですね、個人的にはかなり好きな方に入りますが」
ツヴァイ「そうか。まあ、仕方がないよな」
松永「ついでにニトスにカロスの二人はかなり人気があったぞ。まあ、何となくわかるがな」
ツヴァイ「なるほどでは俺もあの二人を参考すれば多少の失敗も許してくれると言うことか」
松永「・・・・・・・・・本当にいいのですか、絶対に後悔しませんね」
ツヴァイ「そんなに危ないことなのか」
松永「世の中は知らないほうが幸せなこともありますよと言っておきます」
ツヴァイ「そうか、ならやめることにしよう。これ以上俺様の株を下げたくないからな」
松永「そうですよ、ツヴァイさんは今のままの方が良いですよ」
ツヴァイ「そうか、ならお前に聞きたいことがある。いろいろと知っているお前ならわかっているかもしれないからな。これはかなり危ない物なのか」
松永「!!それは・・・・・」
・・・・・・・
アズラッテ「帰りが遅いよ。ねえ、本当に大丈夫なのかな」
ラプト「・・・・・グルルル」
アズラッテ「そうだよね、トカゲちゃんにはわからないよね。私もいろいろと分からないことばかりだから。あの時に私はコノハっちに殺されたはずなのに・・・・人ではなくなったはずなのにどうして人として・・・生き返ったのか、よくわからない」
ラプト「・・・・グル?」
アズラッテ「でも悲しんでいたら何も始まらないよね。それに先ほどの人は良さそうな人だたしこれから頑張っていけばいいよね」
ディライ「そこの小娘、けが人がいるんだ、少しは黙れ」
アズラッテ「・・・・すみませんでした」
ディライ「ふん、まったく次から次へと困ったことだ。あいつには負ける上にあんな馬鹿に命を助けてもらうことになるとはな。どこまで落ちぶれたらいいのだ、この私は」
アズラッテ(怖い人だけど、けが人だしきっと嫌なことがあったからあんなふうになったのかな。自分が嫌いになる気持ち、私にもわかる。私も今、思い出すだけで自分が嫌いになりそう。親友や友達を殺そうとした自分が憎い、怖い)
アズラッテ「・・・怖いよ、助けてよ、コノハっち・・・・先生」
ディライ(静かにしろと言ったのに泣きやがって・・・だが、ここで怒ればさらにひどいことになるのはカオスでわかっている。なら面倒だが)
アズラッテ「・・・え、私の頭をなでて慰めてくれるの」
ディライ「これ以上泣いてほしくないからな。それにお前は泣いていれば誰かが助けてくれると勘違いしている。残念だがそんなやつは・・・・アイツ以外はここにはいないと思え」
アズラッテ「・・・・でもディライさんは優しいのですね。私のことを気を使ってくれて」
ディライ「勘違いをするな、私は泣き声がうるさいから止めただけだ。それ以上な理由はない」
そこで会話が終わり重い空気になった瞬間、
松永「ディライっち、アズラッテちゃんにラプトル、ただいま。たくさんの食糧と新しい仲間を連れてきたぞー(*´▽`*)」
アズラッテ「・・・・・」
ディライ「空気が読めない馬鹿が帰ってきたか」
松永「ひどーー、せっかくたくさんの食糧を確保したのに」
ツヴァイ(・・・・来る場所を間違えたか、俺様は)
続く
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