第3話くもる、目立てず


「あの腐れ拓爵ゥウウウ!」


一番星くもるはげっそりとした顔をしながら絶叫しながら怪盗エルメシアの予告状のあった美術館に向かう。


その前、昼飯時に瀬華宮財団の瀬華宮拓爵に高級中華料理を奢って貰った。


それは一番星くもるにとっては接待だと思われたが違った。


「あんちくしょう、全部の皿に下剤をもったな!?HUNTER×HUNTERのトンパよりたち悪いな!?」


店のトイレに籠り、夕方まで腹をスマホゲームをだらだらしながらくだしていた。


「迂闊だった、高級中華料理は裏社会の人間では皿を回すため、毒殺を回避するのに向いているため好まれる、だから僕も瀬華宮と奢ってもらう事になったのに、あんちくしょう、本当に許さない!女装させた後に脱糞動画撮って、ネット上にばらまいてやる!」


しかし、美術館にたどり着いたが入れない、外側から正面入り口バリケード、窓などは溶接させていた。


「ハハハハアァーーーー!!!!!ホォーーー!!!!ウホォーーーー!!!!!」


一番星くもるはそれが何故されていたかを悟って支離滅裂な言動をしてしまった、怪盗エルメシアを逃がさないために建物そのものを密室にする手段は自称探偵にとっては十八番であり伝統芸である、その場合には新たな自称探偵を建物に入らないという暗黙の了解がある、一番星くもるでさえその暗黙の了解は破れない。まだ、爆弾を持ち歩く前の話であるがゆえに。


一番星くもるーーーリタイア。

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