昔の私が考えたミステリ

   

 いわゆる「推理小説」に分類される作品群を、シリーズとして一つにまとめました。

 プロフィールに『子供の頃の夢は「推理作家」でした』と記したように、翻訳もの推理小説を読み漁っていた十代の頃には、トリックやプロットなども色々と考えていました。それらに基づいて、最近になって、現在の形に仕上げたミステリが、こちらです。

 いわば「推理作家」になりたかった頃の、夢の残滓ですね。

 なお、その続編であれば、大人になってから考えた作品であっても――上述の定義には該当しなくても――、関連作品ということで、このシリーズに分類しておきます。


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『ころしや探偵の事件簿「記録に残されたアリバイ」――転生先は探偵助手――』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054889174898


【一言】

 なんちゃってミステリ中編。正統派の謎解き小説ではありません。


【執筆】

 2018年10月上旬。


【初出】

「小説家になろう」2018年10月14日から11月18日。


【生まれた経緯】

 トリックやプロットを考えたのは、おそらく中学一年生の時。友達に内容を話して聞かせた思い出が今でも目に浮かぶのですが、その時の光景が、中学一年生の頃の教室ですから。窓の外の風景とか、席の配置とか。

 となると、ちょうど「クリスティはほぼ全部読んでしまって、クイーンやカーやスタウトを読んでいる」という時期だったと思います。

 そんな子供の思いつきを、なんとか皆様に読んでいただける形にしようと、頑張って書いた作品です。

 初期構想ではヒロインもおらず「兄と弟」だったのを「姉と弟」に変更しました。もちろん、昔の中学生が考えた時点では『過去への転生』なんて要素もありません。結局、ミステリそのものというより、それらの話がメインになってしまった感もあるので「なんちゃってミステリ中編」です。


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『緋蒼村連続殺人 ――転生したら殺人事件の真っ只中――』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054889356374


【一言】

 伏線たっぷりの、本格ミステリ長編。正統派の謎解き小説とは、少し違うかもしれませんが。


【執筆】

 2018年11月10日から11月25日。


【初出】

「小説家になろう」2018年11月25日から12月21日。


【生まれた経緯】

 大元になったトリックやプロットは、昔考えた短編小説です。確か、一年目の大学受験が終わって、予備校に通う準備をしていた頃のはず。ただし、当時のものは原稿用紙数十枚程度の短編なので、あくまでも『原型』であり、現在のものとは全く別物でした。

 それを長編化したのは、個人サイト(ほとんど誰も見に来ない)に掲載する時。サイト自体は2001年の開設で、その時に冒頭部だけは掲載したのですが、きちんと続きを書いて仕上げたのは、それよりも少し後。ちょうど博士論文を執筆していた頃に、並行して書いていたような記憶があります。

 全く私は、何をやっていたのでしょう。しかし見方を変えれば、大学受験とか博士号取得とか、人生の節目にもなり得る時期と縁がある作品とも言えるかもしれません。

 そこから時は流れ。「小説家になろう」へ投稿するにあたって、大幅に書き直したのが、この作品ということになります。タイトルも変わりましたし、元々なかった転生要素も加えましたし、探偵役も変わりました。だから自分としては「もう別の作品」と言いたいところですが……。

 こういう経緯なので、上記の執筆期間は、厳密には『書き直し』の期間ですね。どちらかと言えば筆が速いという自信もある私ですが、さすがに何もないところから十万文字の長編を半月で書き上げることは出来ません。これがメインではなく、他の作品も書きながらでしたから。


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『邪神城連続殺人 ――赤いチャイナドレスの妖魔――』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054892781812


【一言】

 昭和の田舎村を舞台にした『連続殺人』シリーズ第二弾。


【執筆】

 2019年12月6日から2020年1月1日。


【初出】

「カクヨム」2019年12月30日から2020年1月29日。

(2020年1月3日から2月2日にかけて「小説家になろう」に、2020年9月4日から10月4日にかけて「ノベリズム」に、2020年9月19日から10月19日にかけて「エブリスタ」に、2021年9月28日から10月7日にかけて「ステキブンゲイ」に転載)


【生まれた経緯】

 前作同様、今は存在しない個人サイトに掲載したものを原型としています。ただし十代の頃ではなく、大人になってから考えたもの。前作の直後だったので、やはり博士論文を執筆していた頃に、並行して考えていたはずです。

 原型がある時点でいつでも書ける作品でしたが、それをこの冬に書き始めたのは「せっかくだからコンテスト用に新作を投稿してみよう!」という気持ちになったから。つまり「第5回カクヨムWeb小説コンテスト」や「第8回ネット小説大賞」に間に合わせるよう書いてみました。

 といっても、内容的には特にコンテスト向けでも何でもなく、ただ10万文字の長編というだけ。推理小説としても、前作ほど本格派ではなく、いわば雰囲気ミステリだと思います。もしかすると、この方がジュブナイル的なワクワク感やサスペンス小説的な面白さは出るかもしれない、という淡い期待もあるのですが。

   

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