2日目

僕は往来を歩きながら、店のショウケースを見ていた。精神病院の帰り、空虚な時間はいつも通りであった。やがて古本屋を見つけては、手あたり次第に物色した。時間は僕を置いて過ぎ去り、着実に日没へと向かっていた。

僕は一人立ち止まり、タクシーが通るのを待ち合わせた。すると、タイヤが路面を切った。次いで、自然な動作でドアを開け放った。僕は身をかがめて乗り込むと、運転手に行先を告げた。

運転手は怪訝な顔をしつつ、半日かかりますよ、とだけ言った。 僕には黙る他なかった。やがて僕は昼間に購入した古い地図を開き、ある地点を指した。

結果、ようやくタクシーは動きだすことになった。僕はただ息苦しさを感じ、窓を開け放った。しかし、ただぼんやりとした不安が消えることはなかった。

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