62.問題です。私が妹ブルマという嗜好品に耐えられるでしょうか?
何で最初の試験相手がアリーなのよぉ〜!!?私絶対妹を傷つけたくないのにぃ〜!!?神様のバカやろぉ〜ーーーーーーーー!!!!?
と、私が心の内で叫んでると思ってる人が多いかもしれないが、実はそんな事は一切ない。何故ならこれも、ゲームのシナリオ通だからである。
ゲームでも、実技試験のシーンがあって、アリーの最初の試験相手が姉の「私」だった。最初はアリーは戸惑っていたけれど、姉が真剣に立ち向かってくるので、自分も手加減してはダメだと思い、本気でやったらアッサリ勝利してしまい、「私」の劣等感はますます膨れ上がるのだ。
と、ゲームのシナリオはだいたいこんな感じ。現状と違う点は、確か試験官の人はこんな有名人じゃなく、モブっぽい男性だったという事ぐらいか……
さて、となると私はシナリオ通りに負けるべきであろう。アリーを傷つけるなんてマネは絶対にしたくないし。しかし、姉としての威厳も見せたくもある。悩ましい……
「私の最初の試験相手がお姉様だなんて恐れ多いですが、胸を借りるつもりで頑張りますね!」
私があれこれと悩んでると、最悪最可愛である妹がそんな健気な事を言ってきたので、私は妹に何か声をかける為に妹を見た瞬間に固まった。
実は、「リリカルスクール」には体操着なるものが存在する。西洋っぽい世界観で何故そんな物があるんだ?と疑問には思ったものだ。
しかし、それよりももっと驚いたのが、女生徒の体操着がみんな…………ブルマだった。前世の私はそれを見た瞬間にゲーム画面を見て固まってしまった。主に、アリーの体操着を見て。
ゲーム画面越しですら固まるのだから、現実世界でそれを見て私が固まるのは仕方ないと思っていただきたい。
しかも、ゲームではじっくり感じる事が出来ない、アリーが動くと体操着の上着がふわっと上がり、チラッと見えるアリーのお腹。おまけに、ブルマなので、アリーの綺麗な脚がこれでもかという程晒されていて……
さて、ここで問題です。ここまで妹大好きな私が、この妹ブルマという嗜好品に耐えられるでしょうか?答えは……
「えっ!?ちょっ!?お姉様!?どうされたんですか!?お姉様!?」
アリーが慌てて私に駆け寄りそう声をかける言葉を耳にし、私の意識はブラック……いや、ホワイトアウトした。
「ぷっ……くくく……この勝負……アンナさんが試合続行不可能な為……アリーさんの勝ちです……」
後にキョウカから、ヴィオル・アスカルド侯爵令嬢が、笑いを堪えながらアリーの勝利宣言をしたと聞かされた。
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