色々やらかす転生幼女は溺愛されすぎてほっとけない番外編

第13話ゲーム

「ベイカーさん！あっち向いてホイしよー」

「…なんか唐突だな…なんだ？あっち向いてほいって…」

ミヅキからの提案に嫌な予感がする…

「なに警戒してるの！楽しい遊びだよ！」

ミヅキがあっち向いてホイの説明をすると…

「面白そうだな！しっぺにデコピンにばばチョップだな！…ばばってなんだ？」

「そこは気にしなくていいよ、勝てばチョップは出来るんだからね」

試しにとミヅキとやってみる。

「最初はグーじゃんけんぽん！」

ミヅキの勝ち！

「しっぺー、デコピン、ばばチョップ！」

ミヅキがベイカーさんの顔の前で指で方向を指示すると…見事に全部引っかかる…。

「あははは！ベイカーさん指さす方を見ちゃダメなんだよ～なんで全部引っかかるのぉー」

「なんか…見ちまう…」

どっちに動くのかが分かるらしく、つい見てしまうようだ…動体視力が良すぎるのも大変だな…

「じゃしっぺやるよー私じゃ弱いから代打シルバです！」

【うむ】

「何ドヤ顔でシルバが出てきてるんだよ！無理無理！シルバにしっぺなんてされたら腕が取れるわ！」

デコピンなんてどうやるんだとブツブツと文句を言っている。

「えーじゃぁ…代打アラン隊長！」

「…なんであんたがいるんだよ…」

「ミヅキに呼ばれてな！」

アラン隊長が腕まくりをしてベイカーの腕を掴む。

「ちょ、ちょっと待て！軽くな！軽く」

ベイカーが頼むと…アラン隊長はニッコリといい笑顔を返して

バッチーン!!

「いってぇー！」

ベイカーさん腕に綺麗な赤い指の後が出来る…。

「よし！次はデコピンな！」

「ま、待て！」

ベイカーさんが後ずさると

「ミヅキ！ベイカーをおさえろ」

「はい！」

ミヅキが後ろに回り込みベイカーさんの背中にピタッとくっつくと…

「ミヅキどけ！あの人手加減てものを知らないんだよ！」

「でも…ルールだから…」

ベイカーさんゴメンね

ミヅキを押し倒す訳にもいかずベイカーが身動き取れずにいると…ガッ！っと頭を押さえつけられる。

「覚悟！ベイカー！」

太い指でグッグッっと溜め込みデコピンをすると…

コンっ！

なんか…頭蓋骨の音がした？

ベイカーさんは声も出さずに頭を押さえて蹲る…

「ベイカーさん？大丈夫？」

「大丈夫、大丈夫」

「なんであんたが答えるんだよ！」

ベイカーは目に涙を浮かべてアラン隊長に突っかかる。

「じゃ最後のばばチョップは私がやるね」

ミヅキは思いっきりベイカーさんの頭に手刀を落とすと…

「いたぁ～い！」

ミヅキが手を押さえる。

「えっ？今のでいいのか？」

ベイカーさんが手を痛そうにさするミヅキを見ると

「ベイカーさんの頭硬すぎ！」

「はは！悪い悪い」

ミヅキを抱き寄せて手を見ると小さい手が赤くなっていた。

「シンクに治して貰え、なっ？」

「じゃ俺は帰るわ！」

アラン隊長が役目は終わったと帰ろうとすると…

「まぁ待て」

ベイカーが肩を掴んで引き止める。

「アラン隊長も勝負していきな！」

「いや…俺はいいよ！ほら仕事もあるし」

「あれ？休日非番なんでしょ？」

ミヅキが聞くと

「ばっ！ミヅキ！しぃー！」

アラン隊長が慌てる

「ほぉ～なら時間を気にする必要はないな」

ポキポキと指を鳴らす

「待て、先ずはじゃんけんだろ！」

二人は向かい合うと…

「「最初はぐぅー!!じゃんけん！ぽん！」」

ベイカーとアランが繰り出す拳に爆風がおきる！

「あいこでしょ!!」

「ちょっとー！二人共おさえて！じゃんけんで怪我人が出るから～！」

シルバに抱きついて飛ばされないようにしていると

【ミヅキの声が届いてないぞ？】

シルバが呆れている。

「よっしゃ～!!」

ベイカーさんが吠える！

「しいっぺぇー！」

ベイカーさんが思いっきり左を指すと

爆風と共にアラン隊長が右を見る。

「しまったァー！」

「デェコピィーン！」

「うわぁ！」

尽く指さす方に顔を向けるアラン隊長…それと共におきる風…

【そこまで！】

シルバが二人にチョップする…

【シルバありがとう～教えるゲームも考えないと…】

二人の亡骸にそっと布をかけて…ミヅキは軽率に教えるのを注意しようと心に誓った…。