第8話運動会

「今日は運動会を開催します!」


ミヅキがドラゴン亭の従業員、イチカ達とリュカ達さらにミヅキと関わった人達を集めた。


「また…何を始めるんだ?」


ベイカーさんが呆れていると


「運動会って言ってみんなでスポーツをして順位を決めるの!勝てばご褒美があるよ!」


ご褒美の言葉にみんなが盛り上がる!


「まず最初は100メートル走!スタートからゴールまで走って誰が1番早いか決めるよ!やりたい人!」


「「「「「はい!」」」」」


『はい!』


おー!沢山いるね~


「まずは子供組からかな!リュカ、テオ、リク、カイ、コウ、ゴウ!この線に並んで!」


スタート位置に立たせると


「位置について…よーい…ドン!」


「リュカ早い、リュカ早い!ゴウ頑張って!」


1位リュカ!


「1位のリュカにはコロッケ無料券です!」


「おお!いいなぁ!」


「頑張った他の子達には箱の中のお菓子かおかずを1個持ってって下さい~!」


「お菓子?」


テオ達が箱を覗くと…


「クッキーとミニマフィンだよ!後こっちは唐揚げがありまーす!」


男の子達は唐揚げを選んで行った。


「さぁ!次は大人組!ベイカーさん、コジローさん、アラン隊長、カイト隊長、ガッツ隊長!他の人は?まだ参加出来るよ!」


「その面子に敵うわけないよなぁ~」


エドさんが呆れている。


まぁそうだね…


「はい!じゃ五人でスタートね!よーい…ドン!」


ほぼ横一線!!っててか早い!一瞬だし!


「誰が一番だ!?」


ベイカーさんが叫ぶと


「ごめーん見えなかった!シルバ~どうだった?」


【一位ベイカー、二位アランだな】


「一位はベイカーさん!」


「よっしゃぁぁ!!」


「何!本当かよ!」


アラン隊長が悔しがる。


「シルバが見たから絶対だよ!」


「くっそー」


ベイカーさんがドヤ顔で近づくと


「アランさん年の差ですかね?」


ニヤニヤと笑っている。


「はいはい。そこ喧嘩しないで~ベイカーさんタダ券もらって下さい!」


「続いては…綱引き!綱を引き合って自分達の陣地に入れた方が勝ちだよー!力自慢の人も参加してみたい人も大歓迎!」


「よし!ベイカー今度こそ勝つ!」


アランさんがベイカーさんを名指しする。


「じゃアランさんが右の陣地でベイカーさんが左の陣地ねー」


二人が別れるとゾロゾロと参加者が後ろに並ぶ…


「おい!レアル!なんでそっちに行くんだよ!」


ベイカーさんがアランさんの後ろにいるレアルに声をかけた。


「いえ…別に…」


レアルさんがサッと顔を背ける…


「くっそー、あっちは部隊長組が揃ってやがる!おい!ギース、ボブ!こっち来い!あっ!シルバ!シルバも参加しろよ」


「「「おい!それはずるいぞ!」」」


右陣地勢から待ったがかかる。


「シルバは反則になっちゃうからダメだよーさぁ人数揃ったかな?よーい…はじめ!」


ギュンッ!


綱がピーンと張ると…ジワジワと右陣地のアランさん達が引き始める!


「おーっと!右が優勢か!」


その時ベイカーさんが足を滑らせ倒れ込む…


「ベイカーさん何してんだ!」


デボットさんが巻き込まれて一緒に倒れ込むと、その隙にズルズルと引っ張られて…


「アランさん率いる右の勝利ー!」


『いぇーい!』


「はーい!続いてはメインイベント!借り物競争!」


「借り物競争?」


「スタート位置から50メートル行くと紙が置いてあります。その紙に書いてある物を持ってゴールまで走ってください!」


「よし!俺も出るぞ!」


レオンハルトが立ち上がる!


「シリウス!ユリウス!お前達も来い!」


「おーと!王子が参戦だー!他には?」


「私も出よう」


国王が前に出る!


「親子対決だ!アルフノーヴァさんも参戦!これは激アツな戦いだー!」


「位置について…よーい…ドン!」


「おっと!国王早い!アルフノーヴァさんもシリウスさん、ユリウスさんも続く!王子分が悪い!」


王子以外がほぼ同時に着くと、バッと紙を拾う。


国王が紙を見ると


「えーと…可愛いもの?」


アルフノーヴァには


「小さいもの」


シリウスには


「大切なもの」


ユリウスには


「恩人」


皆は一斉に駆け出すと…


「「「「ミヅキー」」」」


「えっ?」


ミヅキがキョトンとすると、四人に担がれる


「ちょ、ちょっとなんで四人で連れてくのー?」


「お題がお前なんだ!」


「「私もです!」」


「俺も」


「何それ?違う物でも大丈夫でしょー」


「「「「ミヅキがいい!」」」」


四人でゴール…後ろではレオンハルト王子が…


「好きな人…」


もう既にゴールしているミヅキを悲しそうな瞳で見つめていた…。

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