第18話 ご縁

人との縁もありますが車との縁もあると思います。

私が自分の貯金をはたいてかった軽自動車がその例です。

もう17、8年前の話です。

丸いヘッドライトがとても可愛いクラッシックな紺色の車に一目惚れして購入しました。

子供たちの幼稚園の送迎に、少し大きくなれば習い事や買い物と大活躍でした。

ニックネームもついていましてその名前で呼んでいたので、もしかしたら子供たちは正式の車種名は知らないかもしれません。

丸9年乗りましたがいよいよ大々的に整備しないといけなくなりましたので、泣く泣く乗り換えをしました。

妹が少し乗りたいと言ったので車は妹に譲りましたが、少しするとやはりあちこち本格的に悪くなり妹も乗り換えをしました。

4年ほど前の事です。

ある時家の斜め前にある駐車場に見覚えのある車が停まってました。

昔乗ってた車に似てるなあ、同じ色だ、懐かしいなあとふと見ると見覚えのあるナンバーです。

「あ!」昔乗ってたあの軽自動車でした。

懐かしい右側にあるうっすらとついた凹みキズも見に行ったらそのままついてました。

妹が手放した後どこをどうしていたのかは分かりませんが・・・もう廃車になってしまったのかな、なんて時々思い出していた車に再会できてうれしかったです。

今は知り合いのおじいちゃんの持ち物になっていますが、ほとんどその車には乗らないので大体駐車場にちょこんと停まってます。

朝出かける時に心の中で行ってきますと声を掛けて出かけます。

車ですが幼稚園の入園時に買って今は子供はもう働いてますので20年近く経ってます。

車って思ったより長く乗れるのにも驚きましたし、巡り巡って近くに戻ってきてくれた不思議にも感謝してます。











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