第8話  横切るものたち ネコ・ヒト

猫というのはどうして車の前を横切ろうとするのでしょうか。

すごい勢いで飛び出して来るとこちらも急にハンドルを切るわけにはいかないし後ろに車がいればそんなに急ブレーキをかけるわけにもいかないし。

大抵はギリギリで向こうが渡り切るから私はまだ轢いたことはないですけど。

昔、妹が車で走っていて道路に飛び出してきた猫をよけようとしてハンドル操作を誤り店の看板に突っ込んだことがありました。

新車は廃車。

妹も同乗者もケガはなかったものの、新車を廃車にしてしまったショックで昔から好きではなかった猫が妹は大嫌いなものになってしまいました。

彼女には猫の話、猫の番組、歩いていて見つけた猫を可愛いと言う事全てがNGワードです。


私が今住んでる所は田舎なので畑の細い道を走っていると時々思わぬものとでくわします。

一番驚いたのはキジ。

オスのキジだったと思いますが緑色で頭に飾りのようなものをつけていました。

違ってるといけないのでググってみたらキジではなくて孔雀の羽をたたんでいるものに似ていました。

トトト・・・と優雅に横切って行ったけどあれは何だったんでしょう。


サギが道路を斜めに横断していった事もあります。何故か途中でフンをしていきました。

サギは遠くで見ると優雅だけど歩いているのを見てると酔っ払いのようによろよろ歩きます。頭が重そうで身体が傾いて斜め歩きというかあぶなっかしい。

歩いてる姿は飛んでる時に比べるとずいぶん不格好でしたが、何故飛ばないで歩いてるのか謎でした。


娘は農道を自転車で走っていたら前をカモの親子が横切った事があるそうです。

チビちゃんカモが渡りきるまで待ってたけど

「もう可愛くて・・・」と興奮して話をしてくれました。


カラスが農道の真ん中で二羽立ち止まっていてどいてくれなかったこともあります。

あんまり堂々と立ってるものだからつい車を止めてしまいましたがどいてくれないのでノロノロと走り始めたらこっちを振り向いてケケケ・・・と笑いました。いや、笑ったように見えたんです。

が、まさか鳥に笑われるとは・・・。調べてみるとカラスは口元がねじのように固定されてるから口を開ける時にカクカクした動きをするらしいですが明らかにふざけてました。

ぎりぎりまでどいてくれなかったからやはり遊んでいたんだろうな。

アクセルを踏んだらめんどくさそうにどきましたが。

鳥も娯楽が必要って事でしょうかね。














  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る