中学・高校③ 事後報告

高1のある日親たちに連れられ、3人で出かけた。


今度はなんだというんだ。そう思いながらついていくと、着いたのは最寄り駅近くの建物であった。


駅の目の前のマンションだ。その中の1室に入る。中は無人、空き部屋であった。まだ状況をつかめないでいる僕に親たちは言う。「来週からここに住むから。」


はあああ?


驚きと呆れで口が利けない。

なんでそんな大事な事を勝手に決めるんだよ。相談するか知らせるかしろよ。


普通なら「これこれこういう事情から、引っ越そうと思ってます。引っ越し先はここにしようと思ってるんだけど、いいかな?大丈夫なら、今度見に行こう」と前もって言うものだと思うんだけど…


自分には決定後にただ一言伝えるだけで済まされた。


僕はただただ一緒にすんでいるだけで、意見を求める程の存在ではないと言われた気がした。そんなのが果たして家族と呼べるのか?


自分の存在はこの家庭の中でなんなんだ?

そう考えながら、「普通」ではない自分の家庭を恨みだした。

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