小学生⑪ お受験
そういえば小学6年生の頃、急に髪の毛をかきむしり、頭皮が赤くなって髪の毛が数本抜け落ちるまでおさまらない発作が何度か起きていた。
勉強をしたくない気持ちが爆発しそうな時、例えば小学校が終わって母親が待つ車へと向かう途中の校門の手前、などで起きた。
いま考えると、精神的なストレスからいろいろと齟齬をきたしていたのだろう。
夜の勉強も深夜2時を超えることも増え、小学校の授業中に居眠りしてしまうこともあった。
それでも何とか中学受験の勉強を頑張ってこれたのは、中学受験さえクリアすれば、もうこの先努力しなくてすむと勝手に自分が思い込んでいたからだろう。
親たちは「志望校に受からなければ人生失敗」と言わんばかりの態度である。受験こそすべて、受験さえ終われば楽になる、こんな勉強なんてしなくてすむ…そう思っていた。
でも当然そんなことはない。後から知ることになるが、小学校がおわっても、中学・高校そして大学、その後社会にでても「勉強」はしなくてはならない。日々是勉強なり、である。
受験勉強は教えられても、そんな事を教えてくれる大人は一人もいなかった。
偏執的ともいえる親の教育により「お受験」を終えた僕は無事第一志望であった中高一貫である県内の進学校F校へと進学することになった。
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