はじめに③

「虐待」という言葉を聞いて「なにを大げさな…」とお思いの方もいるかもしれない。


「虐待」で一般的に浮かぶイメージは子供の体にアザができるまで殴る暴力や、食事をろくに与えなかったりというネグレクトなどだと思う。


しかし、行き過ぎた教育・過干渉というのもまた子供を苦しめている。そして、苦しめられた末に反抗した子供に待っているのは「あなたのため」「お前のため」という名目によるさらに過度な教育なのだ。そうしてじりじりと子供の自由を奪っていく。親自身にも「虐待」という自覚がないため、悪循環に陥りやすい。


教育虐待とは新しい言葉でまだそれほど認知されてないようであるが、それに苦しんでいる人はその言葉ができる以前から存在し今も認知されていないだけでまだまだたくさんいるであろう。


そんな自分も被害者であった。それが分かってすぐに前述のおおた氏の著書を読み、教育虐待について知っていく内に、こうも思った。


自分が受けた教育が教育虐待だと気付いてなくて悩んでいる人や子供の教育が行き過ぎていないか気になっている世の親御さんたちに自分の体験を発信してみようかなと。


意外と虐待の当事者というのは「自分が虐待を受けている(している)」とは気付きにくい。


実際自分の知人・友人にも子供を持つ人が増えてきた。そういう子供たちが僕と同じ思いをしていないか、友人たちが僕の親たちのようにならないか不安でもある。友人とは言ってもなかなか家庭事情・教育方針とかまで詳しく話す機会ってないですよね。

かくいう自分も将来子供を持ってそういう親にならないように気を付けなくてはいけない。


正直自分の話を聞いて・読んで誰が得するのか、と思いかなり躊躇いましたが、将来教育虐待で苦しむ人が一人でも減ってくれるなら御の字です。


はい。以上が今回書いてみようと至った経緯になります。

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