第84話 図書委員が増えました

担任「柳生は、鈴木と田中の知り合いだったのか。それなら丁度いい! 鈴木と田中は、図書委員に入ったばかりだし、柳生も今日から図書委員で決まりだな。笹島、それでいいか?」


笹島「はい、もちろん嬉しいです。1人でも多い方が助かります。それに柳生さんみたいな可愛い子だったら、大歓迎ですよ。柳生さんを含めて近々、図書委員のオススメコーナーをつくりたいと思いますので、みなさん図書室に足を運んでくださいね。それから、柳生さんを含めて、図書委員みんなで、図書室についての理解をもっと深めていきたいので、合宿をしたいと思ってます。先生の許可は、頂けますか?」


担任「それはいいアイデアだな! 気をつけて行ってくるんだぞ。」


笹島「ありがとうございます。」


鈴木「(笹島さんのコミュ力は今日も健在だ。突然の展開にさらりと対応し、きっちりと図書室のアピールも忘れていない。にっこり笑って――合宿の予定までとりつけた。こんなの流石としか言いようがないだろ。――――――って待てよ……。俺は、柳生さんと、明彩と笹島さんの4人合宿に行くのか! ……夢のような豪華メンバーじゃないか! お金を払ってでも参加したい合宿だな! 他の男子生徒が、嫉妬の眼差しを向けてくる。が、そんなことは知らん! 俺は青春を満喫するぞ! 妖怪だとか、妖魔だとか、このところ事件に巻き込まれていたが、その分の幸せが一気に押し寄せている気がする。)」


明彩「貴依奈、合宿だって。良かったわね。私が、いっぱい面白いライトノベルを教えてあげるわっ!」


柳生「合宿? それにライトノベルとはなんだ?」


明彩「合宿は、みんなで親睦を深めるために遊びにいくものよ!」


鈴木「(ちょっと違うだろ……。けど、まぁ俺もそう思っている。)」


明彩「――そして、ライトノベルとは世界で一番面白い読み物のことよ!」


柳生「合宿も、ライトノベルも楽しそうだな!」


明彩「――鈴木は、妹系のエッチなライトノベルが大好き…………で……、」


鈴木「(はいいいいい!!!! クラスメイトの前でアホなの! なに言ってくれてんの! 慌てて明彩の口を塞いだが、クラスの女子全員から突き刺すような視線を感じた。……しかし、柳生さんの態度だけは、少し違う。頬を赤くして嬉しそうににやにやしている。)」


柳生「妹系? エッチ? 聞いてるだけで、体中があつくなってくるぞ! 鈴木もっと詳しく教えてくれ!」


鈴木「(・・・転校初日早々、変なスイッチをクラスメイトにあかさない方がいいぞ。男子はみんな爽やかそうに見えても、獣だからなっ!)」


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