第41話 クール美人のパンツ

鈴木「(クジラが消えて妖魔とやらについて聞いてみたいことがあったのだが、俺は涼葉さんに1人呼び出され、校庭のベンチに座っていた。)」


鈴木「涼葉さんて、美人で強いなんて、ずるいですよ。」


涼葉「私が……美人???」


鈴木「学内でもトップクラスの美少女です。あれ? もしかして、気づいてないとか?」


涼葉「言われたことない。」


鈴木「あまりにもクールで美人だと、人が寄ってこないのか。残念だな。」


涼葉「いつも1人。鈴木、本当に私は美人か?」


鈴木「男子生徒100人中、100人がそう言うだろうな。」


涼葉「そんなに褒められても、出せるお金がない。他に出せるものと言ったら……。」


鈴木「ってお前な! パンチラしなくていいから!!! なんでこうなるんだこいつは……。」


涼葉「美人って言われるのは、いつも明彩の役割。何かをして褒められるのも明彩。ちやほやされるのも明彩。私は、性格が暗い、じめじめしてるとか。初めて見た目を褒めらて、有頂天になっている。」


鈴木「それでも、パンツは好きな人以外に見せないこと!」


バサ――


鈴木「(スカートがめくられて、パンツが丸見え――。鼻血を出して、俺は倒れる始末……。)」


涼葉「好きな人には見せていいって言った。」


鈴木「待て! 脱ごうとするな! ちょっとデリケート部分の下の毛が見えたぞ!!!」


涼葉「じゃ今度脱がせて。そしたら全部変態鈴木君のせい。私は被害者になるだけ。」


鈴木「俺を何かの犯罪者にしようとしてるだろ! それより、美人もそうだけど、めちゃくちゃ強いんだな。」


涼葉「あぁこれか。」


鈴木「(涼葉は刀のような鉛筆を取り出すと、それを空にかざして見せた。キラキラと太陽の光を浴びて輝いて見える。それからゆっくりと、刃先をこちらに向けて、何かを言いたそうにしている。)……なんだ?」


涼葉「おま◯この毛が生えてることは、誰にも言わないで。そういうの敏感なお年頃なの。」


鈴木「……じゃ見せるなよぉ…………。」


涼葉「鈴木が希望するなら、剃らせてあげてもいい。」


鈴木「するかっ! なんとなくだが、お前に友達がいない理由が分かってきたぞ。」

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