第34話 クール美人と三角関係
鈴木「(食堂にて、学園を代表する美少女2人に囲まれているわけで……。俺の人生を振り返ってもこんなことってありましたっけ?! いや、女子2人になんてあり得ない。しかも、美少女だ。もしかしたら、2人から甘やかされるイチャイチャラブが始まったりして……。 いかん、気を抜くと妄想が膨らみすぎるので、ここまでにしてだな状況を説明すると、俺の隣席では、涼葉さんがラーメンを食べ、前の席では明彩さんがオムライスを食べています。)」
鈴木「あっ?(ふと見ると、俺のチャーハンがどんどん減ってます。)」
涼葉「うまい。チャーハンとラーメンのコンビは、やはり最高だ。」
鈴木「こらっ。勝手にセット食べするな。俺のチャーハンだ。」
涼葉「ごめん。つい2%しかない優しさを出してしまった。」
鈴木「ん? どういう意味だ?」
涼葉「鈴木が食欲ないみたいだったから。食べてあげた。」
鈴木「悪気しかないだろ。それに、朝より優しさの%が減ってるぞ。」
涼葉「今日はたくさん優しさを使っているから、明日は多分ゼロ。」
鈴木「あああ! 俺のチャーハンが……。全部食べられてしまった。あの細い体のどこに入るのか謎だ。」
涼葉「今日の帰りは、スーパで、物分りのいいスズキを探そう。新鮮なのがあるといいが。」
鈴木「ん? え? 魚と俺の名前をかけてからかってるだろ……。」
涼葉「パパの車は、SUZUKIIで、あまり言うことを聞いてくれない。」
鈴木「俺の名前で遊ぶのやめろ。」
――ガチャン!!!
鈴木「(明彩さんが、突然机を叩いたかと思うと俯いています。よく見ると、目に涙が見えて、静かにこぼれ落ちた……)」
明彩「……2人で楽しそう…………」
鈴木「(涙を流しながら黙って去って行く明彩さんの背中を見ていると、胸が苦しくなりました。素直に自分の気持ちを表現できない明彩さんだから……。ここは追いかけた方がいいのでしょうか。でも、俺にはそんな勇気はなくて……。そして俺は、涼葉さんに腕を捕まえられているわけです――。まるで、どこにも行かないで。という風に……。」
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