第8話あいさつの閉鎖的インドア
「
「うん。わかったよお姉ちゃん」
わたしは、正面に座る妹に姉らしく
言います。妹の翼は中学生にもなっても姉を離れようとしない。
甘えたがり・・・そんな翼が正直に言うと小動物みたいで可愛いですね。
「翼は朝から元気だね。わたし
本を没頭して夜ふかししていたから
…ふわぁー、眠たい」
「もう!また夜、遅く読んていたの。ダメだよお姉ちゃんの白い肌が
寝不足でわるくなってしまう」
「あはは、心配ありがとう。
でも唯一の楽しみだから
やめれない!」
わたしは、牛乳を入れたグラスを
グッと飲む。それにしても毎日ずっと
欠かさずに飲み続けているのに
身長が伸びない!!
少し前に身体検査で身長が・・・
146.3だった数字を見て気が狂いそうになりました。牛乳を毎日摂取して
0.1も伸びないなんて、もはや
神がわたしを大きくさせないと
何かしらの力が働いているかも
しれない。うん、そうに違いない。
「お、お姉ちゃん涙目で牛乳を
一気飲みしなくても・・・
よく分からないけど、自棄にならなあでお姉ちゃん!?」
姉妹二人で
朝を翼に迷惑をかけてしまい
情けない姉だよ、わたし・・・。
翼と途中、一緒に登校して別のルートになって分かれてから、反省タイム。
うーん、神を討つ為になにか開発でも
始めようかな?
「って、駄目です。わたし・・・
その事は考えないようにしよう。
神がいるなんて、昔の人じゃ
あるまいし・・・たぶん」
上を仰ぐと
見えます。皆さん大きくってキレイに
輝いて見えます。胸の膨らみもあって
普通に・・・
です。胸さえも小さいわたしは、
敗北感で打ちひしがれる気持ち。
(ハッ!?もしかして大きくなれば
わたしもリア充みたいに
モテモテ生活が・・・・・
なるほど、考えてみればリア充の
皆さんは胸のある人が多い。
だから、わたしよような小さいと
ボッチになる・・・恐ろしい真実を
知ってしまいました、わたし!?)
世知辛い過ぎます!これでは敗北一色ではないですか。大学に入ったら
社会部で世界に論文を出しましょう。
余りにも恐ろしさで皆さんは
おののき泣き叫ぶけど、発見した
わたしの責務なのですから。
計画を色々と考えていたら学校。
教室に入り白いウェーブがかった
長い髪を舞い上がらせ走る友達。
「あっ、おはよう立花さん」
「おはあり
おはあり?きっとおはようと言った。
わたしの聞き間違いだよね。
立花百合さんの後ろにわたしを
睨む視線を感じ向けると、
鋭い視線に、わたしはおののく。
「おはおち、蒲池」
「おは・・・よう高橋さん」
なんだろう威圧的なのですけど
恨まれることしていないよね!
わたし。・・・うぅっ。
「ねぇ、スイ。そのおはおちって?」
「ああ、おはよう落ちろの略した
挨拶だよ」
(その略称すぐにわかった!!)
口にしたら恐いので、心の中だけで
ツッコミをする。
「落ちろなんて、蒲池はこんなに
かわFなんだよ!」
「うひゃああ!!」
立花さんは、わたしをギューとハグ
しました。年の近い人にハグされた
ことありません。
頭が熱くなり沸き立ちそうです。
「ふえぇー、立花さん。その、その
かわエフってなんでしょひょうか?」
「とてもかわいいだよ蒲池」
「か、かわいい!?・・・わたしが
とてもですか」
「うん。だって髪はサラサラだし
小さくてかわいい。
・・・それに、少しドキドキするし」
「そ、そうなんですね・・・はい」
どうしよう。わたしごときに
とてもかわいいなんて、
悔いはないので、あの世へ
「ぐっ、離れなさいよ」
立花さんは、顔を赤らめ間に入って
強制的に離れられました。
それから、予鈴が鳴るまでわたしと
立花さんは怒りモードの高橋さんに
こっぴどく叱られました。
あの人、オカン属性な気がしてきました。後日談ですが、立花さんの挨拶に
あった「おはあり」は、
おはようありがとうの略称でした。
外は百合に中はインドアで 立花戦 @fadpgf33gaa5d5d
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