第5話 リア充の立花さん
神は死んだ。
ドイツの
フリードリヒ・ニーチェさんが
そんな言葉を叫びたい気分です。
叫ばないけどねぇ。
わたしをここまで
奴が来たのです。それは・・・
月曜日。ボッチの身としては
ツラいです。
また、学校に足を向けなければいけないのか
・・・落胆する昨夜。そして、今日の朝方は遅刻せずに登校しました。
(それで、早く登校しても読書するのは
変わらないけどねぇ)
こころ。とくに驚くのは
全部読み終えてから
最初のあたりを再び読むと
スゴい発見するのです。
夏目漱石の作品の中で一番売上が多い。
売上が多いことは一番人気が高く
面白い。こう時間を置いてから再び
読みのがわたしのスタンス。
さて、Kさんが先生に向ける仄かな想いを
向けるあたり・・・。しかし予鈴が鳴っていないのに肩を叩かれました。
おかしいですね。わたしにはぼっちで
声を掛けてくるのはなかなかいないのですが
・・・・・視線を本から上げると
立花さんの笑顔がありました。
「あっ、やっと気付いた!
お久、
「・・・あ、あの、お、おはようございます立花さん!!わたしのような民にも
声をかけてくださり光栄です」
「あはは、なにそれ?わたし達は友達
なんだから普通に挨拶すれば
いいじゃない!」
温かい笑みをわたくしに向けてくださる白い髪をウェーブにした立花さん。
こ、これが友達・・・えへへ、まさか
友達のハードルは思ったよりも低いようですね。ぼっちだから、友達となる基準?が
よく知りませんけど立花さんは知っているかもしれませんね。
「立花さん・・・」
「んっ、なあに?」
「え、えーと・・・その・・・・・
わたし・・・友達なのですか?」
一抹の不安。わたしと友達なのか突然不安になってきて、訊いてしまう。
そのわたしに立花さんは――
「決まっているじゃない、蒲地とは
友達だよ」
明るい笑顔でわたしの不安を照らすように
言います。あぁ、嬉しいです、感激です。
「
「こう、じん?ヤバイ難しい言葉。
分からすぎって・・・ヤバイ」
「あ、この上なく嬉しい意味です」
「なるほどね、深い言葉だね。
ねぇ、放課後よかったら一緒に書店に
行かない?」
勢いあまりわたしは、難しいと言われる言葉を使っていました。
読書と勉強が好きなわたしは、一般的に難しい言葉が分からないので、よく首を傾げさせる
言動をします。立花さんは自分の知識不足と優しく自虐しますけど、きっと
なかなかできないこと。
うん。立花さんは優しいです!
(だって、わたしに声を掛けてくれるだけではなく、温かく笑ってくれるんです。友達って・・・こんなにも良かったのですね。いるだけで心強くっているだけで嬉しくなる)
「わぁ!?ど、どうしたの蒲地・・・
悲しいことなにかあった?」
「えっ、悲しいことですか?」
慌て不安そうにする立花さん。
悲しい?
「気づいていないの!?・・・
泣いているよ」
耳元で他の人に聞こえないように伝えてくれる立花さん。でもこれって
・・・・・・・・あれ、泣いている!!?
粒に触れて・・・ど、どうしよう。
恥ずかしいよ。
「これは・・・目にゴミが入って
それで刺激されて起こしたんです!」
「う、うん・・・だね。」
なんだか呆れと引かせてしまったようなぁ。
「あっ!蒲地それよりもわたしと
書店の返事は?」
「返事?あっ!もちろん行きます。
いえ、是非とも友達と帰り道イベント
やりたかったんです!!」
「イベント?」
「き、気にしないで立花さん。
一緒に行くのが楽しみです」
あ、危うくオタクの部分が出て・・・
出ていますね。なるべく表に出さないようにしないと。
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