第2話 なにもなく帰宅してなにが悪い!!
今日は、すこぶるに幸福な一日。
なんだって入学早々に声を掛けてもらったのにうまく返事が出来なくって、ぼっちに
なってしまったのに、初めて運命的な
事が起きた。立花さんと知り合って
長く話せたのですから。
「ただいま」
放課後になれば一直線で帰宅です。
ドタドタ・・・・・上にいた妹が階段を急ぐ降りてくる。
妹の名前は
わたしとは違い明るく親しみやすい。
ツインテールは、キラキラの
ツヤがある黒髪で
透き通るような真っ白な肌。
(我が妹ながら、測りしれない
美少女ですねぇ・・・姉としては
威厳は完全に無いです)
普段着もオシャレで、
白のミニフレアスカートで
モデル並みの美しさあります・・・
モデル見たことないので
よく分からないけど。
(あれ?たしか一緒に出掛けていると
モデルにならないか?スカウトも
あったけ。・・・情けで妹を釣ろうと
わたしもスカウトがあったなぁ・・・
ハァー、嫌な事を思い出しました)
成績優秀なのは、わたしと同じ。
ここからわたしとは差違なのが
運動抜群で助っ人として参加すれば
優勝できる謳われている。
その噂が大言壮語だと
思わせないほど強い。
ときどき、スポーツで相手になる
わたしがずっと負けているので
大袈裟なことではないことは身をもって知ることになったのを今でも鮮明に
思い出せる・・・・・
「お帰り、お姉ちゃんーー!」
抱きつきいて、迎えてくれる
翼の頭を
「うん。ただいま翼」
「えへへへ♪」
小学生と変わらず今でも続けている
やりとり。撫でる手を離すと
わたしの腕を握り二階の居間に
引っ張られる。
「早く遊ぼーよお姉ちゃん
早く早くー!」
「そう急がなくても行くよ」
ドアはロックして
靴を脱ぎ引いていく妹に従い
階段を上がっていく。
向かうのは中央に真の
どうして真なのか一階にもあるけど
姉妹で基本的にのんびりするのは
真であるから。一階は共働きで疲れた
両親がよく利用している。
真の居間のドアを開きソファーを
隣り通しと座る。
「これから、録画したアニメやバラエティを観ようよ」
「うん、まずは手洗いかな?」
手をまだ離してくれない翼は
少し不満そうに口を
とがらせっている。
「それじゃあ、早く行こう!」
ついて行くんですね。
もちろん繋がる手は
のみ離してくれる。
タオルで拭き終えると素早くわたしの左手を
ギューと握り駆け足。
今度こそソファーで肩をくっつけ座り
録画したアニメやバラエティを
クッキーと紅茶で鑑賞。
午後七時には、姉妹で一緒に夕食を作る。
「お姉ちゃん!切るのが速い!」
キャベツを千切りに翼は
「えへへ、なんだってわたしは翼の
お姉ちゃんだからねぇ!」
普段、褒められないわたしは翼の
裏のないお世辞がゼロの
言葉に
なってしまうわたし。自覚しても
なかなか改善ができない。
「うん、お姉ちゃん大好き!
わたしのお姉ちゃんは世界一すぎる」
なんて、他の人に
は恥ずかしくてできない
悪ふざけとか頭のおかしい会話を
翼とよくしている。
夕食のキャベツと肉の代用した
カボチャの
カレーをソファーの前にある
ローテーブルの上に置き近くには
テレビやブルーレイのリモコンも置く。
「「いただきます」」
手を合わせ夕食をスタートさせる
言葉を姉妹で言った後、
ブルーレイのリモコンで
電源を入れて録画リストを見て迷わず
翼は押します。
バラエティを。
それから、口の中に食べ物があるのに
面白くって失笑しそうになる。
ちなみに失笑は嘲笑う意味ではなく
声に出てしまう笑いの意味でわるい
意味じゃないけど、よく誤用して
使われている言葉。
「お姉ちゃんさぁ、今日なにかあった?
いつもの
浮かべて帰るのに今日はどこか
幸せそうにしていたよね?」
バラエティ観ながらスプーンを口に
次に運ぶ前に訊いてくる。
「あはは、幸せそうにしていたんだ・・・
あれ、それじゃあ玄関のときや
言う機会があったのに、どうして
言わなかったの?」
「また、漫画やラノベを買って上機嫌
だと考えていたのだけど
違ったようだし、だからどうしても
訊きたくなったわけ」
最後の言葉を言ってウインクをする翼。
それは、彼氏にしないの?
まぁ、翼が彼氏は嫌かな。
話し相手がいなくなるから、
って悲しくならないわたし!
「うん、そうなんだ。実はねぇ、
遅刻したわたしが学校に入ると少し安心してカレーパンを食べた」
「へぇー、それで」
妹は、わたしの行動を
よく知っているので
いえ、知り尽くしているほど
詳しからこそ
カレーパンを食べたことに
驚きはなかった。
少し困惑させようとイタズラ心があったけど効果ゼロ。
「え、えーと階段を駆けて廊下を走る
ちょっとした競技を一人で頑張っていると
素敵な女の子とぶつかって・・・
落ちた本がたまたま一緒で――」
「ストップーーー!語っているうちに
分からなくなってきたから
わたしが質問するから、
お姉ちゃんが答えていく方式で!」
カレーを運んでいたスプーンを止めて
少し鋭くなる目・・・えっ?
いつもの
翼が推察するような言葉を掛けてきた。
「う、うん。わかった」
妹の質問にわたしは答えていく。
立花さんと声を掛けて可愛いと
言ったことや
立花さんの魅力を最後まで
言わせてくれず
涙目になっていた翼の姿に
否定など出来ず従った。
「ゆ、
このままだっと、お姉ちゃんが立花なんか
が付き合う可能性が高い・・・・・
今日が会話が少ないのは助かったけど
・・・・・お姉ちゃん!」
「は、はい!?」
鬼気迫る形相の翼にわたしは少し恐かった。
スポーツで全力解放の翼と戦っている
時とおなじくらいに。
「絶対に恋人は作らないで!」
どこで怒りを買ったのか悩んでいると
翼がけっこう無茶な要求をする。
「えっ、うん・・・結婚しないと
思うし全然、構わないよ」
「よし!」
後ろを向き翼の背中を見て
ガッツポーズを見るわたし・・・
いやー、翼の賢明な
推理ならこんなのすぐに分かると
思うのだけど。
「お姉ちゃんそれから――」
えぇー、まだなにかあるの。
何を言われるか分からないので
覚悟をすると。
「わたし以外の女の子には、けっして
抱きつくや頭をなでたり、可愛いと
言うのを絶対に言わないで!!」
涙目で切羽詰まったようなお願いをされ
わたしの返事は一つしかない。
「いいよ翼」
そんな顔されると断れないからね。
「やっ・・・やった。ありがとう
お姉ちゃん!これからも、ずっと・・・
ずっーーーーっといようね」
どうして、、そんなことを言うのか
尋ねようと思ったが無邪気に喜ぶ妹の姿に
わたしも嬉しくなって尋ねるのは
やめることにした。別の機会にでもことで。
「そうだね」
ソファーに隣にいるのに翼は近づき
わたしの肩に頭を預ける。
「えへへ、お姉ちゃん大好き♪」
甘えたがりの妹の頭をなでて行動で返事
するわたしだった。
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