眠れない夜に

ぞわぞわ痒いよ

掻きむしりたいよ

このあちこちのカサブタさえも

爪痕を残すほどに

血が滲むほどに

壊してしまいたい


今では薬でできているような

この身体

わらってしまうよ

なんて脆くなったのか


こんな風に実感なんかしたくない

支離滅裂の思考回路

全部振り捨てたくなる衝動を

必死で抑えている


手放してはいけない

まだ手放すわけにはいかない


夜は始まったばかりだから

指先を噛んで

もう一度、薬を飲む


気力をください

お願いだから

もっとください

切実に

なりふり構わず

足りないのです

足りないのです

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