こんなに晴れて風の強い日は

久しぶりの晴れ間を縫って

日傘をさしていつもの病院へ

それにしても風が強くて

気を抜けば日傘はおちょこになりそう


眩しいほどの青空なのに

風が吹き荒れている

叫ぶように反抗するように

この違和感


風が頭と指先を揺らす

髪がくしゃくしゃになり

日傘は引き回される

この苛立ち


こんなに晴れているのに

緑は溢れ生命いのちの盛りと輝いているのに

風が逆らっている

わたしも逆らっている


こんなに晴れているのに風の強い日

風に翻弄されながら歩く

それもいいかもしれない


揺れて舞う葉のように


どこまで飛んでいけるのか

まだ飛んでいけるのか

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