振れる景色

見当違いに熱意を持って

語られる口元を

ぼんやりと見ていた


いや多分

諭そうとしてくれているのだ

そこには悪意など微塵もなく

良かれと


ただ

違っているだけ

ごめんなさい

そんな風に見えていたのね


語りは続いている

だけど響くはずもない

景色はれている

微妙にずれている


わたしはうなずいている

ちゃんと聞いていると

嘘をついている

誤解を正す気力はもうない


不誠実なのはわたし

でも許して欲しい

もう疲れているのだ


もうわかって貰いたいとは思わない

わたしの真実ほんとうを知らせたいとは思わない

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