人魚姫

痛む脚に希望を託すの

この痛みがある限り

諦めないでいられる


ひと足歩くたび確かめる

魔法がとけてないこと

声を無くしても

きっと

強い想いがあればきっと


側にいたいと願った

微笑んで欲しいと思った

それだけで良かったはずなのに


望んでも叶わないことが

あることなど知っていたはずなのに



無くしたものを悔いてなどいない

あなたと引き換えにして

惜しいものなどなかった



夜が明ける、もうすぐ

ちいさな無数の泡になって

わたしは海へ還っていく



たとえ失っても悔いてなどいない

あなたと引き換えにして

惜しいものなどなかった



夜が明ける、もうすぐ

少しずつ透明になりながら

わたしはちいさく微笑む


ああ、泡に。。

泡に。。。。。。 。。。 。

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